( ^ω^)ブーンがバスケを始めたようです
- 1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 19:21:21.02 ID:YzAOWot8O
- ( ^ω^)「一年一組、内藤ホライゾン!! 中学ではバスケやってませんでしたお!!」
ここは都立VIP高校の体育館。
新一年生を迎えた弱小バスケ部で、ブーン達一年は一列に並んで自己紹介をさせられていた。
- 7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 19:26:29.57 ID:YzAOWot8O
- ( ゚∀゚)「よーし、とりあえず今日は遊び感覚でゲームしようか」
( ^ω^)「はいだお!!」
キャプテンのジョルジュの指示の下、新一年生は二つのチームに分かれる。
( ゚∀゚)「まぁあんま堅い事気にせずやってくれ」
- 9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 19:31:30.38 ID:YzAOWot8O
- 経験者・初心者を交えたゲームは、淡々と進んでいく。
(`・ω・´)「どうだ一年の様子は?」
( ゚∀゚)「おうシャキン」
副キャプテンのシャキンがジョルジュに話しかける。
審判は他の部員に任せ、二人は品定めをしていた。
- 10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 19:37:04.97 ID:YzAOWot8O
-
( ゚∀゚)「ま、使えそうなのはあの期待の大型新人君くらいじゃないか?」
(`・ω・´)「……」
( ゚∀゚)「……弟が入ってくる気持ちはどうよ?」
(`・ω・´)「……所詮はこないだまで厨房だった奴だ」
( ゚∀゚)「ショボンだっけ? あれは充分通用するよ。ほら」
- 11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 19:41:23.27 ID:YzAOWot8O
-
(´・ω・`)「よっ!!」
ゲームはショボンの独壇場だった。
副キャプテン・シャキンの弟、ショボン。
ポジションはPGだったが、すでに得点の三分の二は彼が占めていた。
一方、主人公であるはずのブーンはまだボールに触れてもいなかった。
(;^ω^)「ま、まずいお!! まだ何もしてないお!!」
- 12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 19:45:17.97 ID:YzAOWot8O
- ( ^ω^)「へい!! へいへーい!! パス!!」
(´・ω・`)「よっと」
ディフェンスをかわし、鮮やかにレイアップを決めるショボン。
(;^ω^)「ちょwwww無視かお!!」
- 14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 19:51:56.47 ID:YzAOWot8O
- (`・ω・´)「……」
( ゚∀゚)「やるねぇ……」
(;^ω^)「軽い虐めになってるお!!」
( ^ω^)「パスパスパスパス!!」
(´・ω・`)「(あいつうるさいなぁ……)」
(´・ω・`)「てぃっ」
(;^ω^)「ちょ、パスくれお!!」
二枚のディフェンスに挟まれた彼はシュート角度を変え、ディフェンスの横からシュートを決めた。
ディフェンス「ぬわーっ!!」
( ^ω^)「パパスwwwww」
- 15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 19:56:52.45 ID:YzAOWot8O
- (#^ω^)「パアアアアス!!」
( ゚∀゚)「(なんだあの元気なのは……もうゲーム終わるぞ)」
(´・ω・`)「ふん……」
(;^ω^)「あいつ確信犯かお!!」
(`・ω・´)「全く……なんて自己中なプレイだ……」
- 17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 20:02:50.74 ID:YzAOWot8O
- (#^ω^)「もういいお!! パスくれないなら……」
(´・ω・`)「おっ」
(#^ω^)「自分でもぎ取るお!!」
ショボンの味方へのパスを横取りするブーン。
敵のチームも、ショボンも、自分へのパスを取られた味方も唖然としていた。
(*^ω^)「ふっふっふっ……」
(*^ω^)「やっと触っ
ピーーーッ!!
審判「トラベリング!!」
( ^ω^)「……」
- 21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 20:11:04.08 ID:YzAOWot8O
- ( ^ω^)「虎……ベリ? なに?」
唖然とするブーンを余所に、無情のブザーが鳴り響く。
審判「試合終了!!」
( ゚∀゚)「ははっ!! なんだアイツおもすれーwwwww」
(`・ω・´)「やれやれ……」
( ^ω^)「え? 続けていいの?」
( ゚∀゚)「もう終わってっからwwww」
(´・ω・`)「変なやつ……」
こうしてブーンの高校バスケデビューは華々しく終わった。
- 37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 21:16:42.69 ID:YzAOWot8O
- ( ゚∀゚)「はいじゃあ今日はこれで解散ね。お疲れさん」
軽い練習の後、今日は早めの解散になった。
(;´・ω・`)「はぁ……はぁ……」
(`・ω・´)「……」
( ゚∀゚)「弟くん疲れてんな〜。シャキン、なんか声かけてやんないの?」
(`・ω・´)「……別に」
( ゚∀゚)「(仲悪いんか……)」
( ^ω^)「お疲れさまでしたお!!」
( ゚∀゚)「あいつは無駄に元気だな……ある意味一番動いてたのに」
- 54 名前:1 :2006/08/27(日) 23:20:16.67 ID:yqG5kmeS0
- ( ^ω^)「バスケットって難しいお……」
制服に着替え、とぼとぼ校門に歩いていくブーン。
彼の視界に、今日のゲームの主役が映った。
( ^ω^)「あ、おーい!!」
(´・ω・`)「……」
( ^ω^)「おーいおーい」
(´・ω・`)「……」
( ^ω^)「おいすーwwwwwww」
(´・ω・`)「……」
- 57 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 23:24:41.82 ID:yqG5kmeS0
-
( ^ω^)「あれ? どしたお?」
(´・ω・`)「……なんだよ」
( ^ω^)「なんだよって……同じチームの内藤ホライゾンだお!! もう忘れたかお?」
(´・ω・`)「……」
ブーンはパスをもらえなかった事などすっかり忘れています。
- 60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 23:33:23.60 ID:yqG5kmeS0
-
( ^ω^)「君ウマいんだおね〜www中学でもやってたのかお?」
( ^ω^)「ブーンは初心者だお!! あ、虎ベりんぐってなんだお?」
( ^ω^)「今日あんまりボールに触ってないけどなんか楽しかったお!!」
(´・ω・`)「……」
( ^ω^)「そうそうwwwwそういえば君と顔が似てる先輩がいたおwwwww」
(´・ω・`)「ッ黙れ!!」
(;^ω^)「!?」
- 61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 23:34:49.18 ID:yqG5kmeS0
-
(´・ω・`)「言っとくけど……」
(´・ω・`)「僕は君みたいなヤツは大嫌いだ」
(;^ω^)「ちょwwwwwなんでだお!?」
(´・ω・`)「バスケをなめないでほしいな。僕は君と違って真剣にやってるんだ」
(;^ω^)「なんだおそれwwwwブーンも真面目にやってるおwwww」
(´・ω・`)「そのいつもヘラヘラした面……虫唾が走る。もう話しかけないでよ」
(;^ω^)「……!!」
(´・ω・`)「じゃあね」
そう言ってショボンは歩いていった。
ブーンは直立不動のまま、ショボンの背中を見つめていた。
(;^ω^)「顔は……生まれつきだお……」
- 64 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 23:48:07.12 ID:yqG5kmeS0
-
〜ショボン宅〜
(´・ω・`)「ただいま」
父「おうお帰り」
(`・ω・´)「おかえり」
(´・ω・`)「……」
ショボンが家に着くと、リビングでくつろぐ二人の姿が見えた。
ショボンの心の内も知らず、父が無邪気に話しかける。
父「今日初の部活だったんだろ? どうだった?」
- 66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/27(日) 23:49:35.09 ID:yqG5kmeS0
-
(´・ω・`)「別に……兄さんに聞いたら?」
父「おいおい、俺はお前に聞いてるんだぞ?」
(´・ω・`)「僕もう疲れたから……二階行くね」
父「こ、こら!!」
父「全く……小さい頃はあんなに仲良しだったのになぁシャキン」
(`・ω・´)「まぁ……ね」
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