( ^ω^)ブーンが宝探しに行くようです
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/21(月) 01:52:47.69 ID:3DMxzmY00
山間に一つの村がある。
住民の数も500人に満たない小さな村。

特産品があるわけでも無いし特別な観光名所というわけでもない。
立ち寄るのはせいぜい冒険者や行商人が年に数人通りかかる程度だ。
とはいえこの辺りの土地は肥えていたし何より村人達が勤勉だったので質素だが自給自足が成り立っている。

そんな平和な村、名前はVIP村。
その村の中央通りを一人の少年が走っている。

⊂二二二( ^ω^)二⊃「ブーンだお!」

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/21(月) 01:54:03.04 ID:3DMxzmY00
少年の名はブーン。
何が楽しいのかいつもニコニコ笑っているこの間10歳になったばかりの元気な男の子。
農家である家の仕事を手伝っていたのだろう、服が少し汚れている。

( ,,゚Д゚)「よう、ブーン。家の手伝いは終わったのか! ゴルァ!」
( ^ω^)「こんにちはだおギコさん、今日はもう終わりだお」

走りながら挨拶を交わすブーン。
そのまま止まらずに走り去ってしまう。
いつものことだった。

( ,,゚Д゚) 「まったくあいかわらず忙しいやつだなゴルァ!」
( ´∀`)「元気って事だモナ、さて僕らもそろそろ休憩にするモナー」

ブーんは毎日走り回っている、今日はどこへ行くのか。


5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/21(月) 01:55:06.50 ID:3DMxzmY00
( ^ω^)「ドクオくーん。遊びに来たお!」
('A`)「おぅ、そろそろ来るころだと思ってたぜ。ま、あがれよ」

今日はドクオの家だったらしい。
彼はブーンより2つばかり年長なのだが何分小さな村であるため昔から一緒に遊ぶことも多い。
因みに家は仕立て屋をやっている。

('A`)「へへ、今日はお前に見せてやろうと思ってたものがあるんだ」
( ^ω^)「おっ? 今回は何を見せてくれるんだお?」

いつの時代でも有る遊び、宝物集め。
何処からか他愛も無いガラクタを拾ってきては宝物と称して自分のコレクションにし、それを自慢しあう。
2人は今それに夢中だ

('A`)「昨日一人で湖まで行ったときに見つけたんだけどな、見ておどろけ」
( ^ω^)「wktk」


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/21(月) 01:58:23.30 ID:3DMxzmY00
('A`)「じゃーん!」

ドクオが取り出したのは20センチはありそうな大きな巻貝だった。

('A`)「どうだ? 凄いだろ!! (ドキドキ)」
(;^ω^)「・・・す、凄くたくましいです」
('∀`)「だ、だろ? これ程の大きさとなるとそうは無いぜ!」
( ^ω^)「やっぱりドクオ君は凄いお!」

二人とも興奮している。
無理も無い、ドクオが拾ってきた巻貝は確かにめったに見られる物では無かった。

('∀`)「へへ、まぁな。そういえばブーン、お前の宝物は見つかったのか?」
( ´ω`) 「ううん、相変わらず何も見つかっていないお」
('A`)「なんだ、まだ見つけてないのか? 一つも?」
( ´ω`) 「うん。ドクオ君に言われたとおり色々探しに行ってるんだけどなかなか見つからないんだお」
('A`)「運の無いやつだな。普通ちょっと遠くまで遊びに出たら1つは何か見つけそうなもんだぜ。俺だってそうだし」

事実ドクオのコレクションは軽く10を超える。
ブーンはそういったことが人より下手なようだった。

7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/21(月) 02:02:28.77 ID:3DMxzmY00
( ^ω^)「そうだお! ドクオ君が何か宝物をブーンにわけてくれればいいお!」
('A`)「は?」
( ^ω^)「こんなにいっぱい持ってるんだから一つくらいいいお。このバラバラに目鼻がついてる赤い卵がいいお!!」
(;'A`)「ちょwwおまwwwwそりゃ図々し過ぎるだろ。第一そんなのは宝物って言わねえし」
( ^ω^)「やっぱり駄目かお?」
('A`)「当然。こればっかりは自分で何とかするしかないな。自分で見つけてこその宝物なんだぜ?」
(;^ω^)「そ、それもそうだお」

その後、今回のドクオの戦利品である巻貝や宝物を見つけるコツについて話し合った。
ただブーンはずっと考えていた。

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/21(月) 02:12:03.79 ID:3DMxzmY00
( ^ω^)「うーん・・・」
('A`)「ん? どうしたブーン」

ブーンが上の空になっているのにドクオが気付く。

( ^ω^)「僕達はこういう遊びだから宝物を持っているわけだけど・・・」
('A`)「ま、お前は一つも持ってないけどな」
( ´ω`)「・・・・・・」
('A`)「あ〜わりぃわりぃ、んで?」
( ^ω^)「う、うん。ほかのみんなは宝物を持っているのかなって思ったお」
('A`)「あ〜そうだな、多分持ってるんじゃないか?」

少し考えるそぶりを見せる。顎に手を当てるのが彼のそういったときの癖だ。

(;^ω^)「ほ、本当かお?」
('A`)「まぁ俺ほどじゃないかもしれないけど誰でも一つ位何か持ってると思うぜ。そうだな、何ならちょっと調べてみるか」
( ^ω^)「ぜひいってみるお!!」


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