(#゚;;-゚)でぃがヒマワリをさがしているようです
- 55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 18:23:56.23 ID:O6eimVGT0
- つぎのひ、でぃはからだがすごくおもいことにきづきました。
あたまがいたい、はきけがする。
きのみを にさんかい かじると、またねむりにつきました。
ひるには たいようがかおをのぞかせました。
たいようをみると ヒマワリをおもいだします。
そして、しぃのことをおもいだします。
がんばってたちあがると、よたよたとしたあしどりで でぃはしぃのおはかにあるいていきました。
- 56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 18:25:58.51 ID:O6eimVGT0
- 「あ」
でぃはそこでがっくりとすわりこんでしまいました。
それもそのはず、ヒマワリは なつの はなです。
よるのゆきで ヒマワリはしおれてしまったのです。
でぃはショックで、しばらくたちあがれませんでした。
からだのふちょうもありましたが、それいじょうにつらかったのです。
- 59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 18:28:03.64 ID:O6eimVGT0
- でぃはかたをおとしながら、とぼとぼと かめさんのところにあるいていきました。
そんなでぃをみた かめさんは おどろきました。
「どうしたのかい、そんなにボロボロになって」
「わたしはいいんです、かめさん、ずっとかれないヒマワリがほしいです」
「それはむりだ、はなは いつかかれるものだ」
「わかっています、でもかれないヒマワリがひつようなんです」
でぃがつよくいうと、かめさんはうでをくんでなやみはじめました。
- 62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 18:30:24.25 ID:O6eimVGT0
- 「ゾウカというものがあってな、それはずっと きれいなままでいるのだよ」
「ゾウカですか」
「そう、にんげんがつくったはなで、かれることがない」
「それはどこにあるんですか?」
「にんげんのいえのなかにあるらしいが、くわしくはわしもわからん」
「にんげんのいえのなか……ですか」
でぃはおおきくためいきをはきました。
- 65 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 18:32:26.89 ID:O6eimVGT0
- でぃはむかし、にんげんに かわれていました。
おとうさんとふたりでいましたが、にんげんがひっこしのときになぐられて、けられて、すてられました。
だから にんげんはきらいだし、にんげんのいえのなかは すごくこわいのです。
それでも……しぃのためです。
「ただ おまえさんのからだでは……」
「かめさん、ありがとう」
でぃはかめさんのことばをきくこともせず、すぐにやまをくだって まちへおりていきました。
あたまがいたい、からだがガクガクする、それでもしぃのためだと はしりつづけました。
- 68 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 18:34:29.41 ID:O6eimVGT0
- まちにでると、くらいろじから こっそりと いえのなかをのぞいたりしました。
あたたかそうないえのなか、しかしヒマワリはみつかりません。
いっけん、もういっけんとまわりますが、まったくみつかりません。
たいようはもうあかくなっていました。
かぜもふいてきて、でぃのからだをピュウピュウとこうげきします。
それでもがまんして、でぃはいっけんいっけんかくにんしていきました。
- 70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 18:36:34.80 ID:O6eimVGT0
- そのよるは いつもいじょうにゆきが たくさんふりました。
いつもは うすくつもるだけのゆきが、きょうは たくさんつもりました。
いっぽいっぽが ゆきにふかくうまり、でぃのたいおんをうばってきます。
でいは つぎのいえをかくにんしようと まどにジャンプしました。
しかし げんきのなくなった でぃのジャンプは まどにとどかず、そのままでぃは じめんにおちました。
たちあがるげんきもありません。
でぃは つめたいゆきの ベッドのうえで、とうとう めをとじました。
そして さいごにひとこと いいました。
「……おやすみ、しぃ」
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