(#゚;;-゚)でぃがヒマワリをさがしているようです
87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 18:58:56.04 ID:O6eimVGT0
「ねえおかあさん、ねこがたおれてる」

「あらほんとうね」

そのとき、とおりかかったおやこがでぃをみつけました。

くびにまいたマフラーで でぃをくるむと、そのまま いそいでいえに つれてかえりました。

いえにかえると すぐにストーブであたためますが、でぃはつめたいままです。

「おかあさん、こねこちゃん しんじゃったのかな?」

「だいじょうぶよ、あしたびょういんにつれていってあげようね」

「うん」

つぎのひ、あさいちばんにでぃは びょういんへとつれていかれました。

90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 19:00:58.47 ID:O6eimVGT0
「ミケはいきてるよね、だいじょうぶだよね」

こどもはでぃのことを ミケとよんでいました。

しんぱいなひょうじょうで おいしゃさんのへんじをまっています。

しばらくけんさをしたあと、おいしゃさんはいいました。

「すこしよわっているね。でもあたたかくして ねかせておいてあげれば だいじょうぶだよ」

しょくじについてのちゅういなどをうけると、こどもはえがおで でぃをだきながら いえへかえりました。

そしてめがさめたでぃに、あたたかいミルクをさしだしました。

93 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 19:03:07.04 ID:O6eimVGT0
「ミケ」

でぃはめざめると とつぜんそうよばれました。

だれのことかわかりません、みたことのないこどもが えがおでそこにはいます。

こどもが ずいと よってきます。

こわくて うごこうとしましたが、でぃのからだは おもうようにうごきませんでした。

「ほらミケ、たべなさい」

そういって ミルクがだされました。

あやしみながらも、おなかのすいたでぃは そのミルクをなめました。

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 19:05:11.01 ID:O6eimVGT0
「おかあさん、ミケがミルクをのんだよ」


ID:PjHByZJLO氏による挿絵


「よかったわね、きっと すぐにげんきになるわよ」

なにをうれしがっているのだろうと でぃはおもいました。

またげんきになったらいじめられるのだろうか。

そうおもいながらも、いまはひたすらミルクをなめて げんきをとりもどすほうがさきでした。

ミルクをなめながらも、でぃはこどもがちかよるたびに いっぽさがりました。

98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 19:07:15.20 ID:O6eimVGT0
「こわくないから……ね」

そういわれてもでぃは しんようしません。

でぃにはつらいかこがあるのだから、にんげんはしんようできません。

そのひ、でぃは ちいさいきれに くるまってねました。

いえのなかはとてもあたたかくて、きもちよくねむれました。

99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 19:09:18.92 ID:O6eimVGT0
「ミケ、ごはんだよ」

そういってごはんをさしだしてくれるこどものかおは、とてもかなしそうでした。

でぃには、なにがかなしいのかわかりません。

かなしいのに、どうしてごはんをもってきてくれるのかわかりません。

でぃは、ビクビクとおびえながら そのごはんをたべました。

とてもおいしかったのですが、こどもはやっぱり かなしそうです。

そのかおが、しぃとかぶりました。

「ミケ、ごはんはおいしいかな」

でぃはこどもにむかって、いっぽすすみました。

100 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 19:11:39.10 ID:O6eimVGT0
「ミケ、ぼくがこわくないの」

こどもはそういいながら おそるおそる てをさしだします。

でぃはビクビクとしながら、かなしそうなかおをみまもりました。

そのかおが でぃにとって すごくかなしくて、しぃとおなじようにみえて……

でぃはにげることをわすれていました。

そして こどものてが でぃをなでました。

「ミケ、ぼくが だいじょうぶになったのかな」

こどものかおは みるみる えがおになりました。

102 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 19:13:43.09 ID:O6eimVGT0
そんなことでよかったのです、そんなちいさなことでよかったのです。

こどものえがおがうれしくて、でぃもえがおになっていました。

こどものなでるては とてもあたたかくて、でぃは ずっとなでてもらいました。

でぃはそのひ、こどもといっしょにねました。

106 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 19:15:43.59 ID:O6eimVGT0
つぎのひからでぃは、こどもとまいにちあそびました。

あたたかいおへやで、あたまをなでてもらいました。

かぞくといっしょに、そろってごはんをたべました。

テレビをいっしょにみました。

よくわからなくて、きづいたらねていました。

くびのしたをなでてもらうと、すごくきもちいいです。

こどもといっしょにねます。

なでられるので、いつもおもうようにねれないですが すごくきもちいいです。

きづいたらこどもがねていて、そのあとでぃもねむります。

107 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/22(火) 19:17:47.54 ID:O6eimVGT0
ひるはおにごっこをしてあそびました。

すっかりげんきになったでぃは、こどものえがおをつくるためにジャンプでつくえにひとっとび。

つくえのうえで とくいげなかおをしています。

「ミケ、すごいすごーい」

こどもは げんきいっぱいに てをたたいてくれました。

そのえがおによろこびながら でぃがふりむくと、そのさきに……ヒマワリのはながありました。

テーブルのうえのヒマワリは、みずがないのに とてもげんきにさいていました。


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