( ^ω^)ブーンが特殊部隊になったようです
114 642 2006/07/17(月) 23:05:21.14 ID:MlTwhKuT0
5時間後、チームVIPの6人は装備を整えていた。


ジョルジュはベネリM4、それ以外のメンバーはフラッシュライト付きのMP-5を持っている。
黒のオーバーオールの上に防弾ベストを着用し、肘と膝にはパッドを付けている。

( ^ω^)「ショボンは?」

( ∵)「一足先に狙撃位置に向かった」


115 642 2006/07/17(月) 23:06:14.83 ID:MlTwhKuT0


―――キタコレホテル・バルコニー―――

ショボンは大使館の正面を見渡せる位置に居た。
PSG1の三脚を付けて広げ、自分も伏せてスコープを覗く。
ここは警察の封鎖圏内だったため、辺りには人が居なかった。大使館から見られる恐れも無い場所だった。

(Q´・ω・`)「こちらショボン、スタンバイ」

作戦本部のツンに準備が完了したことを告げる。
ショボンは作戦開始までずっと待機することになる。辛抱強さが必要な仕事だった。


116 642 2006/07/17(月) 23:06:53.61 ID:MlTwhKuT0
―――キタコレ中央公園・作戦本部―――

ξ゚听)ξ「ショボンがスタンバイしました」

/ ,' 3「よし、突入班準備!」

(  ゚∀゚)( ∵)( ^ω^)( 'A`)川 ゚ -゚)「了解!」

ジョルジュ達はフリッツヘルメットと呼ばれる、両耳から後頭部を覆う形のヘルメットを被りゴーグルを着ける。
既に目だけ出すタイプのフェイスマスクを被っていたため、顔は判別できなくなった。

(〔゚∀゚〕「じゃあ現場に行くぞ」

ジョルジュの率いる突入班は大使館に向かった。

117 642 2006/07/17(月) 23:07:10.87 ID:MlTwhKuT0
―――ニューソク連邦共和国・キタコレシティ・天国大使館北西―――


(〔゚∀゚〕「よし、ドクオ、行け」

ドクオがテロリストに見つからないように大使館に走る。
ジョルジュたちの後ろには、緑を基調にした迷彩服を着たKSKの隊員が8人居たが
ドクオは1人で大使館に走る。
素早く大使館にたどり着くと、ロープも使わず器用に壁面を登り始めた。
屋根の上に上がると、音を立てないように姿勢を低くして採光窓に近づいて待機する。

(〔'A`〕「ドクオ、スタンバイ」

118 642 2006/07/17(月) 23:07:28.88 ID:MlTwhKuT0

(〔゚∀゚〕「了解。よし、次はクーが行け」

川〔゚ -゚〕「行くぞ!」

今度はクーがKSKの隊員2名を引き連れて大使館南西角に走る。
一旦壁に取り付き、窓から見られないように匍匐前進して角につく。

川〔゚ -゚〕「こちらクー、スタンバイ」


119 642 2006/07/17(月) 23:07:50.76 ID:MlTwhKuT0

(〔゚∀゚〕「よし、次は・・・」

その後、同じようにブーンとビコーズが大使館北面と北東に位置した。
ジョルジュも大使館北西の角に取り付く。後続のKSK隊員2名が静かにハシゴをかける。
ジョルジュが静かにハシゴを上った。手には閃光手榴弾が握られている。

(〔゚∀゚〕「HQ(作戦本部)、オールスタンバイ」

突入班の準備が完了したことを告げる。


120 642 2006/07/17(月) 23:08:11.13 ID:MlTwhKuT0

―――キタコレ中央公園・作戦本部―――

ξ゚听)ξ「大佐、総員配置に付きました」

ツンからの報告を受けた荒巻は大統領に電話をかける。

/ ,' 3「閣下、チームVIPはいつでも動けます。よろしくお願いいたします」

わかった、と言って大統領は電話を切った。そのまま荒巻はチームVIPのメンバーに通信する。

/ ,' 3「ショボン、リーダーが姿を現したら撃て。一撃で仕留めろ」
/ ,' 3「銃撃音が聞こえたら突入だ。殺してかまわん。健闘を祈る」

メンバーから小さく了解、と返答が返ってきた。

121 642 2006/07/17(月) 23:08:30.01 ID:MlTwhKuT0

―――天国大使館・2階廊下―――

NIAのリーダーは苛立っていた。
占拠してから要求を伝えているが、向こうが要求を呑む気配はなかった。
大使の娘を殺せば動揺するかもと思ったが、未だに何も言ってこない。
次は誰か大使館員を殺すかと考えたその時、外と連絡するための携帯電話が鳴った。

リーダー「要求をのむ気になったか?早く決めんとまた誰かが死ぬことになるぞ」

(  ̄ー ̄)「もしもし、NIAのリーダーは君かな?」

122 642 2006/07/17(月) 23:08:54.07 ID:MlTwhKuT0

リーダー「お前は誰だ?警察の交渉人じゃないな?」

(  ̄ー ̄)「ニューソク連邦共和国大統領のひろゆきだが」

リーダー「何!?!?」

NIAのリーダーは混乱した。まさか大統領直々に交渉してくるとは思わなかった。
だがかえって都合が良いように思えた。
演説で声を聞いたことがあるので、電話の向こうにいるのが大統領なのは間違いない。
下っ端と交渉するより手っ取り早いというものだ。


123 642 2006/07/17(月) 23:09:14.60 ID:MlTwhKuT0

リーダー「これは大統領閣下。やっと要求をのんでくれますかな?」

(  ̄ー ̄)「ああ。まずは君と話がしたい。私は大使館正面のキタコレホテルに居る」
(  ̄ー ̄)「そこの窓から見えるはずだ。顔をあわせて話したい」

リーダー「いいだろう」

NIAのリーダーはいとも簡単に引っかかった。
あわよくば大統領を撃ってやろうと思い、UZIを携えて南の窓に向かった。


124 642 2006/07/17(月) 23:09:33.14 ID:MlTwhKuT0

南の窓のカーテンを開ける。正面にはキタコレホテルがあった。
探してみたが、大統領の姿は見当たらなかった。
どういうことだ、と電話口に言おうとしたその時

どこからともなく飛来した一発の弾丸がNIAリーダーの頭を撃ちぬいた。


125 642 2006/07/17(月) 23:09:49.04 ID:MlTwhKuT0

―――天国大使館・屋外・北西角―――

(〔゚∀゚〕「突入!」

ジョルジュは短くヘッドセットに向けて叫ぶと、閃光手榴弾を窓に投げいれる。
ハシゴの下からもKSK隊員が閃光手榴弾を投げ入れる。
万が一不発だった場合にそれが命取りになるからだ。
ある程度の重さがある閃光手榴弾はガラスを簡単に突き破り、一瞬の後に爆発した。
閃光手榴弾は、爆発すると想像を絶する大音響と光を放つ。
投げられた方は凄まじい衝撃に、数秒間視聴覚や平衡感覚が麻痺してしまう。


126 642 2006/07/17(月) 23:10:15.90 ID:MlTwhKuT0

ジョルジュは閃光手榴弾が爆発した直後に窓を破って、大使館2階北西廊下に突入した。
目の前には目を押さえたテロリストが、どこに敵がいるのか分からないのかUZIの銃口を振り回している。
ジョルジュたちに向けたつもりだったが、平衡感覚をやられたために銃口はあさっての方向を向いていた。
すかさずジョルジュはベネリM4を発射した。マグナムスラッグと呼ばれる大型の一粒弾は、
テロリストの左右の鎖骨の真ん中に命中し、大穴を開け首を吹き飛ばした。


127 642 2006/07/17(月) 23:10:41.03 ID:MlTwhKuT0

(〔゚∀゚〕「ジョルジュ1名排除!」

素早く身を屈めそのまま走る。数メートル走ったところですぐ近くを拳銃弾がえぐった。

(〔゚∀゚〕「くそ!」

ジョルジュは素早く撃ち返した。敵は1階の南東事務室から、受付カウンター越しに撃ってきたようだ。
ジョルジュの放った弾丸は外れた。その隙にテロリストはカウンターに隠れる。

128 642 2006/07/17(月) 23:10:59.97 ID:MlTwhKuT0
しかしジョルジュは続けてマグナムスラッグを撃ち込む。短射程だが凄まじい貫通力を誇るマグナムスラッグ弾頭は、
木製のカウンターをぶち破り、テロリストの腹部に大穴を穿った。テロリストは臓物と血を噴出しながら倒れた。

(〔゚∀゚〕「ジョルジュ、南東事務室の1名排除!」

そのまま彼は2階南西角に位置取り、吹き抜けの下と西側と南側の廊下を確保した。
KSKの隊員は北側廊下、東側廊下の制圧にかかった。

129 642 2006/07/17(月) 23:11:22.67 ID:MlTwhKuT0

―――天国大使館・屋上―――

「突入!」

ヘッドセットからジョルジュの声が聞こえるのと、ドクオが投げた閃光手榴弾が採光窓を破るのはほぼ同時だった。
一瞬後の爆音と閃光。人質の叫ぶ声も聞こえる。
ドクオはMP-5を抱えて窓に飛び込んだ。


130 642 2006/07/17(月) 23:11:37.03 ID:MlTwhKuT0

ガラスと共に室内に飛び降りたドクオは、足をくじく事もなく無事に着地した。
体勢を整えるのもそこそこに、素早く銃を構えあたりを見る。ひざまずく人質の姿はあった。みな手足を縛られている。
しかし居るはずのテロリストが居なかった。

(〔'A`〕「動くな!」

大声で叫びながらもう一度チェックする。人質の中にまぎれてる様子もなければ、部屋の中にも居ない。


131 642 2006/07/17(月) 23:12:20.63 ID:MlTwhKuT0

(〔'A`〕(すると・・・部屋の外か!!)

ドクオが振り向き、ドアに向けてMP-5を構えたと同時にドアが開き、テロリストが入ってきた。
手にはUZIがあった。

「何だ!!!!・・・・!!!!!!!」

ドクオと目が合った瞬間、ドクオはMP-5の引き金を引いた。
9mm拳銃弾は、恐るべき正確さをもってテロリストの眉間と額に穴を開けた。

パタン、と人形のように倒れるテロリスト。

(〔'A`〕「ドクオ、1名排除。人質を確保!」



 戻る | 次へ

inserted by FC2 system