( ^ω^)ブーンが特殊部隊になったようです
21 642 2006/07/17(月) 17:06:53.92 ID:MlTwhKuT0

急激な発展を遂げたニューソク連邦共和国は絶え間ない新規の参入により治安が悪化し、古参派との対立など様々な社会問題が発生していた。
中でも深刻なのが、流入してくる新規に紛れ込むテロリストであった。
一般市民に紛れ込んだテロリストは数多くのテロ活動を行った。辺境の部落の襲撃、バスジャック、活動資金調達のための銀行強盗、
果ては軍の施設を爆破したりやりたい放題だった。
警察は立派に機能していたがそれでも重武装のテロリストには対抗できず、銀行に立てこもられたときには大きな被害を出した。
結局陸軍が出動したが、結局犯人も人質も全員死亡するという悲惨な結果に終わった。

ニューソク首脳陣は対テロ組織の必要性を痛感し、陸軍の荒巻スカルチノフ大佐に対テロ部隊の編成を命じた。
荒巻は陸軍の中から精鋭達を選抜した。50数人をテストし残った7名で対テロ特殊部隊[TEAM-VIP]が結成された。
チームVIPはその高い戦闘能力と情報収集能力で次々にテロ組織を叩き潰して行った。
疾風のように敵地に突入しテロリストは容赦なく射殺し、倍の敵を相手にしても1人も死なずに渡り合った伝説を持つ
チームVIPはテロリスト達から恐れられた。
始めは陸軍に所属していたチームVIPだったが、途中で内務省の直轄部隊となった。
出来るだけ自由に動けるようにとの配慮だった。装備は常に最新の物が与えられた。
危険な任務なので隊員には高給が支払われていた。勿論対テロ部隊員が目立つと標的にされるので、質素な生活を命令されていた。
貯蓄をしたり、ブーンのように母親に仕送りをしたりして、隊員たちはごく普通の市民を装って生活していた。
隊員たちは全員キタコレシティに住んでいて、平時はテロリストの情報収集、いざ事が起こるとすぐにここ内務省ビルに集合するのである。


22 642 2006/07/17(月) 17:07:14.50 ID:MlTwhKuT0

( ^ω^)「何があったんですかお?」

/ ,' 3「ついさっき、天国大使館がテロリストに占拠された」

('A`)「マジですか」

/ ,' 3「わしも驚いたよ。何しろ―」

(´・ω・`)「天国へのテロは初めてですしね」

/ ,' 3「ツン、画像を」

ξ゚听)ξ「はい、大佐」

ツンが手元のコンソールを操作すると、大型プロジェクタに複数の画像が表示された。
どうやら天国大使館の画像のようだった。正面から撮った写真や衛星写真が映っていた。


23 642 2006/07/17(月) 17:07:34.30 ID:MlTwhKuT0

/ ,' 3「まずこの門の写真を見てくれ」

荒巻がペン型のレーザーポインターで指し示した画像には、きちんと制服を着こなした守衛が直立不動で守っている門が
映っていた。門の向こうに赤レンガで出来た洒落た建物が見えた。

/ ,' 3「まずこの頑丈な門が守衛ごと吹っ飛ばされた。目撃者によるとデブが爆弾入りの台車を置いて逃げたらしい」
/ ,' 3「ちなみにこの時の爆発で守衛を含む5人が死に31人が重軽傷だ」

川 ゚ -゚)「そのデブは?」

/ ,' 3「現在軍と警察が共同で行方を追っている。国外に逃げられては困る品」
/ ,' 3「で、爆発の後に覆面をした男達が銃を乱射しながら大使館に乱入」
/ ,' 3「同時に裏手からも複数の男達が発砲しながら乱入。そのときに守衛2人が死亡した」
/ ,' 3「その後、大使館員を人質に取って篭城。現在に至る」

24 642 2006/07/17(月) 17:08:04.43 ID:MlTwhKuT0

( ∵)「大使は無事なんですか?」

ξ゚听)ξ「息抜きにマンガ喫茶に行ってたらこの事件が起きて無事だったみたいよ」

ツンが代わりに答えた。

(  ゚∀゚)「大佐!そもそも犯行グループはどいつなんですか!?」

/ ,' 3「たった今犯行声明と要求が届いた。」
/ ,' 3「犯行グループはNIA、ニート独立軍だ」
/ ,' 3「要求は大統領の辞任とニート地方の独立、それと現金30億ドル」

(  ゚∀゚)「そりゃまた凄い金額で。おっぱいパブに何回行けるか」

(;^ω^)ξ;゚听)ξ(;'A`)( ´・ω・`)川 ゚ -゚)(;∵)「・・・・・・」

ジョルジュの寒いギャグで会議室内に変な空気が漂う。
荒巻は気にせずに話を続ける。

25 642 2006/07/17(月) 17:08:47.88 ID:MlTwhKuT0

/ ,' 3「現在警察が大使館を包囲して説得中だ。わしは無駄だとは思うがな。NIAが説得に応じたことは無い」

( ^ω^)「その度に僕達が皆殺しにしてきたんだお」

サラリと恐ろしいことを言うブーン。

/ ,' 3「しばらく出番は無いだろうが、強行突入になるかもしれん。各自準備を整えろ。」

一同「了解!」

荒巻の命令が下ると、隊員達は一斉に会議室を出て行く。装備を整えるためだった。
荒巻は強行突入になる「かも」と言っていたが、その「かも」の可能性がかなり高いことは皆予想していた。


26 642 2006/07/17(月) 17:09:05.87 ID:MlTwhKuT0

―――地下3階・武器庫―――

漆黒のオーバーオールに身を包んだ隊員たちは、各自装備品のチェックをしていた。
ブーンは防弾ベストを着て、ガスマスクを腰のバッグに入れる。
ドクオはMP5の調子を確かめる。ショボンはPSG1をガンケースに入れる。

ツンとクーも既に黒衣を来ている。その姿には全く色気は無い。

川 ゚ -゚)「ブーン、閃光手榴弾は持ったか?」

( ^ω^)「もちろんだお!ほらこのとおり・・・あれ」

突入するときに欠かせない閃光手榴弾を忘れていた。これでは仕事にならない。
ブーンは慌てて装備する。

(  ゚∀゚)「おいおいwww頼むぜブーン!」

(;^ω^)「スマンコwwwwって何でマシンガンを持ってるのかお?」

ジョルジュはFN-MINIMIのパラトルーパー(空挺)モデルを持っていた。
コンパクトながら200発の連射が出来る恐ろしい軽機関銃だ。

27 642 2006/07/17(月) 17:09:21.99 ID:MlTwhKuT0

(  ゚∀゚)「テロリストどもがいたらこいつで蜂の巣にしてやるのさ!」

ジョルジュは誇らしげにMINIMIを掲げる。

川 ゚ -゚)「そんな重装備要るわけ無いだろ、この銃マニアが」

(  ゚∀゚)「銃マニア?言ってくれて結構結構!」

川 ゚ -゚)「この筋トレマニア」

(  ゚∀゚)「結構結構!」

川 ゚ -゚)「このジモン」

(#゚∀゚)「あ!?」

( ^ω^)「ちょwwwwwwwwwww止めるお2人とも」

喧嘩になりそうなところを危うく止めるブーン。
止められた二人はその後無駄口をきかずに手早く装備を整えた。


28 642 2006/07/17(月) 17:09:41.05 ID:MlTwhKuT0

( ∵)「全員準備は終わったか?そろそろ出るぞ」

ビコーズを先頭に武器庫を出て行く隊員たち。
武器庫を出てエレベーターに乗り、地下3階から一気に内務省ビルの屋上に上る。
強風が吹きすさぶ屋上にはヘリポートがあり、UH-60Kブラックホーク(特殊戦仕様)が既に着陸していた。
VIP隊員の様に真っ黒なその機体には各種センサー、給油ブローブが付いていた。

ヘリのローターからの強烈な風圧を受けながら、隊員たちは慣れた手つきで機材を積み、搭乗した。
ブーンがヘリ側面のドアを閉めるとパイロットが話しかけてきた。


29 642 2006/07/17(月) 17:11:25.67 ID:MlTwhKuT0

( ,,゚Д゚)「陸軍第721特殊航空隊のギコ・ハニャーン中尉だ!今夜もよろしく!」

( ^ω^)(  ゚∀゚)( 'A`)( ´・ω・`)川 ゚ -゚)ξ゚听)ξ( ∵)「yrsk!」

この39歳のベテランパイロットとは部隊設立当初からの付き合いだった。
敵地に赴く隊員たちをいつも安全に送り届けてくれたし、敵から逃れるときには弾丸が飛び交う中を迎えに来てもくれた。
隊員はギコをとても信頼していた。

辺りは既に暗くなっていた。ニューソク最精鋭の部隊を乗せたヘリは、漆黒の夜空に飛び出し、そして溶け込んでいった。



30 642 2006/07/17(月) 17:11:53.37 ID:MlTwhKuT0
( ,,゚Д゚)「本日は第721特殊航空隊をご利用いただきましてまことにありがとうございます」
( ,,゚Д゚)「まもなく当機は現場に到着いたします。頑張ってこいよお前らァ」

いつもどおりのジョークを交えながらギコはヘリを着陸させた。
布団の上に羽が落ちるかのようにふわりと接地させる。鮮やかな技だった。
ドアを開け、隊員たちは素早く降りる。着陸した場所は大使館近くの公園の広場だった。
今は沢山の警察車両がとまっていて、臨時の基地になっていた。

ブーンたちが降りると、ブラックホークは飛び去っていった。
野外用のライトが至るところで光っていて、遠くには報道陣がいるのか、
時々カメラのフラッシュらしきものが瞬いていた。

31 642 2006/07/17(月) 17:12:21.94 ID:MlTwhKuT0


( ∵)「どーも、チームVIPです」

ビコーズが警察のお偉いさんらしき人物に話しかけていた。
階級で言えばジョルジュの方が上であったし、隊長の居ない時は彼がチームを指揮するべきなのだが
実際2人は同期でビコーズの方がこういう役割は得意なので、指揮は彼が取ることが多かった。

( ’ゝ’)「どうも、キタコレ警察のモダナー警部です。現場の指揮をとっております」
( ’ゝ’)「あちらにテントを用意しましたのでどうぞ」

モダナーが示した先には大型の灰色のテントがあった。
ここはキタコレ中央公園という大きな公園なので、この教室のような大きなテントも余裕で収容できた。
テントの中に入り、とりあえず荷物を置く。

(  ゚∀゚)「あーあ、結局MINIMIはダメだったか」

('A`)「いいじゃねえか。そんなモンもってるんだから」

流石に重装備過ぎたのでFN-MINIMIは置いてきたものの、ジョルジュはベネリM4というコンバットショットガンを持ってきていた。
室内戦において非常に強力な12ゲージのセミオートショットガンだった。


32 642 2006/07/17(月) 17:12:37.97 ID:MlTwhKuT0

(´・ω・`)「本当にジョルジュは重火器が好きだね」

(  ゚∀゚)「やっぱり男は重火器だろ」

(´・ω・`)「・・・僕とは合わないね。一発で敵を倒すのが良い兵士だよ」

優秀なスナイパーのショボンはPSG1の入ったガンケースを丁寧に机に置いた。
PSG1は極めて高い命中率を誇るセミオートスナイパーライフルだ。このような都市での狙撃においては状況に応じて素早く射撃できる。
それはボルトアクションの狙撃銃より汎用性も値段も高かった。

('A`)「美学なんてどうでもいいだろ・・・よっと」

ドクオは背負っていた特殊カメラやその他機材が入ったケースを机の上に置いた。
ドクオは普段はスポッターとしてショボンとペアを組んで行動しているが、今回のような事態においては
突入班として行動する。チームVIPは全員が基本装備であるMP-5の扱いに長けていた。

33 642 2006/07/17(月) 17:12:55.53 ID:MlTwhKuT0

ξ゚听)ξ「ブーン、外にアンテナを立ててきて」

通信オペレーターとして隊を外からサポートするツンは、
議論する男どもをよそにブーンと一緒に通信機やパソコンをセットしていた。
これから様々な情報が飛び込んでくるであろう。その情報を冷静に分析し、的確な指示を与えるには
ツンのような優秀な頭脳の持ち主が必要だった。

しばらく隊員たちが準備をしていると、遅れて荒巻が入ってきた。

/ ,' 3「おっさすがチームVIP。仕事が速いな。いいぞ」

荒巻が来た頃には、各種モニター、通信機、物資が集積されていた。

/ ,' 3「さっきモダナー警部と話してきたが、しばらくは突入は無いそうだ。」
/ ,' 3「というわけで早速ミーティングだ」

荒巻が机に座ると、他の隊員たちも座った。唯1人、クーだけがいつの間にか居なかった。

34 642 2006/07/17(月) 17:13:19.63 ID:MlTwhKuT0

( ^ω^)「あれ?クーはどうしたんですお?」

上官であるクーを呼び捨てにするブーン。チームVIPではこのような事は普通で、緊急時や戦闘時には
上官の命令に従いはするが、普段は特に敬称で呼ぶことも無かった。

/ ,' 3「そうそう、さっきいい知らせが届いてな。門を爆破したデブが捕まったそうだ」

( ^ω^)「それとこれと何の関係が?」

/ ,' 3「そこでクーがそいつのところに向かった」

( ^ω^)「何でだお?」

/ ,' 3「いずれわかるさ。ところで、しばらく突入は無さそうだと言ったな」
/ ,' 3「場合によっちゃ数日間出番ナシかもしれん」
/ ,' 3「そこでキタコレ中央公園近くのホテルを借りた。交代でそこで休め」

( ^ω^)(  ゚∀゚)( 'A`)( ´・ω・`)「ktkr!!!」

このニュースはとてもありがたかった。作戦地域でベッドで眠れることなどめったに無いからだ。

35 642 2006/07/17(月) 17:13:41.64 ID:MlTwhKuT0

(´・ω・`)「ドクオ、さっそく休もう」

('A`)「だが断る」

(´・ω・`)「なにゆえ」

('A`)「お前と相部屋は危険な気がする」

(´・ω・`)「チッ」

(;^ω^)(こいつらペアだお・・・!?)

/ ,' 3「部屋にあるものは飲んでもいいがな、酒は飲むなよ。アルコールは任務に支障をきたす」

(  ゚∀゚)「チッ」

酒好きのジョルジュは悔しそうな顔をする。それにしても隊長の、しかも佐官に向けて舌打ちするとはさすがジョルジュ。

/ ,' 3「ま、しばらく出番が無いとはいえ、情報の収集はしっかりやれよ」
/ ,' 3「まずは大使館の周りに監視カメラを仕掛けて来い。撃たれないようにな」
/ ,' 3「終わったらショボンとビコーズは監視だ。それぞれ六時間交代だ。ミーティング終わり!」

一同「了解!」

一同は警察の機動隊の服に着替えて監視カメラを仕掛けに行った。
特殊部隊というと、強行突入をして鮮やかに敵を排除するイメージがあるが、実際はこのような事前の情報収集によって
それらを可能にするのである。



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