( ^ω^)ブーンが特殊部隊になったようです
9 642 2006/07/17(月) 16:57:54.61 ID:MlTwhKuT0
( ^ω^)が特殊部隊になったようです

【File1  天国大使館占拠事件 】


―――ニューソク連邦共和国首都・キタコレシティ・天国大使館前―――



( Θ丶Θ)「暇だな・・・」

( φοφ)「そうだな。フワァ」

ここはニューソク連邦共和国。様々な民族が共存する連邦国家である。
近隣諸国の中でも有数の人口と活発な経済活動を誇るニューソクは急速に近代化を果たし、世界有数の軍事国家になっていた。
大統領と議会の指揮下にあるとはいえ、その強大な軍事力を警戒する国、特に東隣のラウンジ人民国と対立を深めていた。
過去には幾度も小競り合いを起こしていたが、戦争になる一歩手前でいつも止っていた。

そのニューソクの同盟国である天国大使館の前で、2人の守衛が雑談を交わしていた。

10 642 2006/07/17(月) 16:58:14.47 ID:MlTwhKuT0
最近、ニューソクではテロリストによる破壊工作、要人拉致、爆弾テロなどが頻発しており、勿論大使館の警備は厳重にするべきなのだが
守衛達にはあまり緊張感が無かった。なぜなら今まで天国を対象にしたテロは行われてなかったからである。

( Θ丶Θ)「なあ」

( φοφ)「何だよ?」

( Θ丶Θ)「知ってるか?ニャーソク部落がテロリストに攻撃されたらしいぜ」

整然とした首都の街並みを眺めながら、守衛の1人は数ヶ月前のテロの話題を切り出した。
ニューソクとラウンジの国境付近の村、ニャーソク部落がテロリストに襲撃され村民34人が虐殺され部落が炎上した事件である。


11 642 2006/07/17(月) 16:58:34.78 ID:MlTwhKuT0

( φοφ)「ハァ、お前何時の話なんだよ」

( Θ丶Θ)「いやテロは怖いなって思って。どうする?ここが標的になったら。外交施設だぜ」

( φοφ)「大丈夫だよ、天国へのテロはまだ無いんだから」
( φοφ)「オタオンナ部落も100人くらい殺されたけどな、そのすぐそばにある天国の会社は傷一つ付けられなかったって話じゃないか」

もう1人は別のテロ事件を話した。ニャーソク部落から南に20km離れたオタオンナ部落が同時に攻撃を受け、
村民106人全員が殺害された事件である。こちらの場合も村は焼き尽くされた。ただ、さほど離れては無い天国の企業の
工場には一発の銃弾も飛んでこなかった。この事から、ひょっとして天国がテロ活動に一枚噛んでいるとの推論が
ニューソク国内で広まったが、その後出された犯行声明によりニューソク国内のテロ組織の仕業であることが判明した。


12 642 2006/07/17(月) 16:58:56.01 ID:MlTwhKuT0

( Θ丶Θ)「そうなのか?」

( φοφ)「ああ。だから安心していいぜ。ここへの攻撃はまず無い」

( Θ丶Θ)「ははは、なんだ俺の心配しすぎか」

( φοφ)「そうだって。今時こんな事言っても死亡フラグにもなりゃしない」

その時2人の目の前に、台車をヒイヒイ言いながら転がしてくるデブの配達員が近づいてきた。
配達員は2人の目の前に台車を停めると、わざとらしく声を上げた

( @)Å@)「あっ!!箱を1個積み忘れた!取ってこなきゃ!」

配達員は台車から手を離し、胸と腹をユサユサ揺らしながら今来た反対の方向へ走って行った。


13 642 2006/07/17(月) 16:59:16.27 ID:MlTwhKuT0

( φοφ)「おーい!勝手に真ん前に停めないでくれ!」

さすがに門の前に台車を停められては困るので守衛は配達員を呼び止めようとしたが、配達員はそのまま走り去ってしまった。

(;φοφ)「これ・・・どうする?」

(;Θ丶Θ)「さあ・・・」

彼らの目の前には[安心!速達!○○運送の冷凍宅配便]と書かれた箱が、台車に載って鎮座していた。

( Θ丶Θ)「取りあえず移動させよう。ここに置いてたら邪魔だ」

( φοφ)「そうだな。あのデブが帰ってくるまでどっか置いておこう」

守衛は台車の取っ手を掴んだ。カチリ、と何かの音がした。

( φοφ)「??」

次の瞬間、箱から凄まじい光が走り、そして―――

14 642 2006/07/17(月) 16:59:28.43 ID:MlTwhKuT0

                               ヽ`
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15 642 2006/07/17(月) 16:59:55.66 ID:MlTwhKuT0

―――キタコレシティ・とあるマンション―――

(●^ω^)「うはwwwwwwwVIPSTARナツカシスwwwwwwww」

キタコレシティのとあるマンションのとある一室、ブーンはヘッドホンでネットラジオを聞いていた。
ネットラジオはここニューソクで、近年急速に普及した娯楽である。広告が表示されるラジオサイトにアクセスすると
タダで音楽が聴けるため、金の無いブーンにはうってつけだった。
        ヴヴヴヴヴヴヴヴヴ  
(●^ω^)「それーなんてエローゲ・・・お?」

良い気分で歌を口ずさんでいたブーンは、股間の近くに違和感を覚えポケットに手を突っ込んだ。
ポケットの中でポケベルが振動していた。取り出すと、光る画面に[VIPktkr]とだけ表示されていた。

(●^ω^)「召集かお・・・」

ブーンはヘッドホンを外し、PCの電源を切って身支度を整える。
外に出ると、遠くからパトカーや救急車、消防車のサイレンが交じり合って鳴り響いていた。

( ^ω^)「まーた何か起こったのかお。全く物騒な世の中だお」

独り言をつぶやくと、ブーンは街の中に消えていった。

16 642 2006/07/17(月) 17:00:11.47 ID:MlTwhKuT0

―――ニューソク連邦共和国・内務省ビル・地下5階―――

( ^ω^)「おいすー」

ブーンは会議室の自動ドアをくぐると挨拶をした。彼のいつもの習慣である。
会議室には大型プロジェクタとU字のデスクがあり、彼の席1つを残して他の席は全て埋まっていた。

/ ,' 3「おはようブーン。今日も最後に登場だな」

白髪が大分混じってきた初老の男がブーンに話しかける。

ξ゚听)ξ「いつも通りですよ大佐。全くだらしない」

年頃の綺麗な娘が大佐と呼ばれた男に話す。

17 642 2006/07/17(月) 17:00:41.06 ID:MlTwhKuT0

( ^ω^)「そうは言っても僕の家は一番遠いんだお」

ξ゚听)ξ「アンタ足が速いんだからその位なんともないでしょ」

(;^ω^)「これでも5Km走ってきたんだお」

5kmも走ってきたという割にはそれほど疲れた様子も無いブーン。
しっかりとした足取りで席に座った。

/ ,' 3「よし、全員揃ったか?じゃあ出席を取るぞ」

男は名簿を取り出した。

( ^ω^)「ちょwwwwwまるで学校wwwwwwwww」


18 642 2006/07/17(月) 17:03:53.34 ID:MlTwhKuT0

/ ,' 3「ジョルジュ中尉!」

(  ゚∀゚)「はい元気です!」

体格のいい男がハツラツと答える。

/ ,' 3「ビコーズ少尉!」

( ∵)「はい」

無個性な顔の男が答える。

/ ,' 3「クー一等軍曹!」

川 ゚ -゚)「・・・」

ショートヘアのクールな美人は答えない。

( ^ω^)(答えろよwwwwwwwwwww)


19 642 2006/07/17(月) 17:04:09.91 ID:MlTwhKuT0

/ ,' 3「ドクオ一等軍曹!」

('A`)「ハイ」

やる気の無さそうな男がやる気なさげに答える。

/ ,' 3「ショボン2等軍曹!」

(´・ω・`)「やらないか」

しょぼくれた顔の男が答える。

( ^ω^)(返答なのかお!?)

/ ,' 3「ブーン伍長、ツン伍長!」

( ^ω^)「はいですお!」
ξ゚听)ξ「はい!」

2人の返答がハモる。

20 642 2006/07/17(月) 17:04:24.19 ID:MlTwhKuT0

( ^ω^)「なんでいつも僕達だけ一緒なんですかお?」

/ ,' 3「お前ら仲良さそうだから」

ξ////)ξ「そっそんなこと無いです!」

(  ゚∀゚)「わかりやす・・・」

/ ,' 3「以上、チームVIP7名出席!隊長荒巻スカルチノフ大佐!」

/ ,' 3「はい!」

自分で答える荒巻。

( ^ω^)「毎回これやるの疲れるお・・・」



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