( ^ω^)ブーンが武道大会に出場するようです
- 77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 01:44:40.88 ID:xJP33Cu+0
- (#^ω^)「もういっちょ!」
この二連撃を食らったドクオは完全に体制を崩していた。
ブーンに反撃をすること、いや防御することすらままならない。
ブーンの攻撃は続いた。
シュッ、バツッッ!…回し蹴りの勢いも保ったまま、一撃目の足で再び蹴りを入れた。
蹴りは見事にドクオの首を捕らえてクリーンヒットした。
常人では死んでいるだろう。
ドクオはそのまま武舞台の壁まで吹っ飛ばされた。
('A`) 「うあああぁあっ!」
ドゴオオォォン!
ブーンはそのまま一回転して着地し再び高速ブーンを放った!
三三三⊂二二二( ^ω^)二⊃ミ 高速ブーーン
どうなる…?
- 79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 01:53:44.12 ID:xJP33Cu+0
- ('A`) 「げほ…、げほっ!ちくしょう、あのやろう!」
ドクオが起き上がると同時に高速でブーンが突っ込んできた。
('A`) !!!!!!
バキイイィィン!
ブーンの一撃が見事に決まった。
ドクオはそのまま吹っ飛んでしまった。
ブーンの嵐のような猛攻撃が終わった。
蹴りを三連で食らわせ、トドメの高速ブーーン。
ブーンの体にもかなりの無理がかかっていた。
(;^ω^) (や、やばいお、体がズキズキするお…。)
- 80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 01:54:16.00 ID:xJP33Cu+0
- (´・ω・`) (ブーン…、本当に強くなったな)
ショボンは二人で修行をしていた日々を思い出していた。
今でも鮮明に蘇る。
二人で汗を流したあの時間。
思い返すとショボンはブーンにエールを贈る。
(´・ω・`) 「ブーン、がんばれ!負けるなー!」
ブーンもそれに応えるようにショボンに拳をむけ親指を立てた。
(;^ω^)b
しかしブーンは先ほどの猛攻でかなり体に無理をかけ疲れ果てていた。
(;^ω^) 「はあっ…、はぁ、はぁ……」
(;^ω^) (で、できればもう立たないでほしいお…)
ふっ飛んでいったドクオにポツリとブーンは口を開いた。
- 81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 01:55:03.70 ID:xJP33Cu+0
- 場内は静まり返っていた。気が付くと観客は半分以下に減っていた。
それはそうである。
あんな激闘を見せられて、被害を受けてしまったらたまったもんじゃない、と思うのが普通である。
殆どのギャラリーは、テレビ中継を宿泊しているホテルで見るか、大会会場入り口近くの大画面モニターで見物を始めていた。
残った客は言わば、怖いもの見たさである。
('A`) 「…うっ、……っ」
(;^ω^) !!!
這いつくばっているドクオがぴくりと動いた。
ブーンはそれを目にすると、
(;^ω^) (う、嘘だお。…あれだけ食らってまだ動けるのかお。)
内心ぞっとしていた。
そんな中、ドクオがフラフラと立ち上がる。
- 82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 01:55:38.71 ID:xJP33Cu+0
- (;^ω^) 「くそぉ…」
('A`) 「ぐっ、相当きいてやがる。めまいがするぜ…」
ドクオは確実にダメージを受けていた。
この二人の死闘を見守る観客にもそれはすぐに分かった。
そしてショボンにも。
(´・ω・`) (ブーンもドクオもそーとーきてるな)
(おそらく二人とももう余力はそんなに多くはないはずだ…)
(下手すれば相打ちもありえるか…。)
冷静に考察するショボンが一言付け足す。
(´・ω・`) 「あれがドクオの本気ならば…」
ショボンのこの恐怖の一言が現実になろうとは、このときは誰も思わなかった…。
- 83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 01:56:03.69 ID:xJP33Cu+0
- ('A`) 「やってくれるじゃねーか…、かなりきいたぜ。」
( ^ω^) 「その割には結構しゃべるお。」
('A`) 「くくく…、俺がこんなにしゃべるのは珍しいぜ。それだけ張りがあるんだな。」
「でももう飽きた、貴様との闘いより、「ヴィポアール」いただいて帰るほうが先決だ。」
( ^ω^) 「気の早い奴だお。あれは絶対に僕がもらうんだお。」
('A`) 「なに!貴様が?」
そういうとドクオはまた笑い始めた。
('A`) 「ははは、貴様ごときがあのお宝を手に入れる資格があるものか。」
「絶対…、絶対に渡してたまるかあぁー!!あれは俺のもんだ!」
ドクオは大声で叫び散らした。
ブーンは急に叫んだドクオに圧倒されていた。
(;^ω^) (すごい声だお…)
大空に突き抜けていくような大声だった。
その異様なまでのドクオの執着心に疑問を持ったのはブーンだった。
そして、ブーンが口を割った。
( ^ω^) 「どうしてそんなにこだわるお?男にはあんまり興味がないものだお?」
ブーンがそう尋ねるとドクオはブーンを見下すような目つきで睨み、こう話した。
('A`) 「あぁ?…フフフ、教えてほしいか?」
- 84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 01:57:13.30 ID:xJP33Cu+0
- ('A`) 「あれはな…」
ドクオは武舞台に腰を落とした。
ブーンもそれを真似て座る。
一体「ヴィポアール」には何の秘密が隠されているのか…?
('A`) 「…増幅器だ!」
(´・ω・`)( ^ω^) !!!!
( ^ω^) 「な、なんだって?」
ブーンもショボンもドクオの吐く言葉に耳を疑った。
増幅器…???
いったいどういう意味だ…
- 85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 01:57:30.84 ID:xJP33Cu+0
- ('A`) 「あれは一般にはただの宝石として知られている。」
驚く二人を尻目にドクオは話を続けた。
('A`) 「本来、人間の身体的機能は大体約、30〜40%程度しか働いていない。」
「のこりの60%くらいは眠ってる力ってわけだ。」
「と、ここで世界一有名な宝石を研究している学者がある発見をした。」
「それが、ヴィポアールの効果だ。」
ドクオの話しを聞いているショボンは、
(´・ω・`) (そんな事実知らなかったよ)
と驚きを隠せなかった。
- 86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 01:58:26.02 ID:xJP33Cu+0
- ('A`) 「あれを使うと人間の能力がぐんと上がる。」
「使い方は簡単、…」
( ^ω^) 「どーするんだお?」
('A`) 「飲むんだ!」
(´・ω・`)( ^ω^) !!!!
( ^ω^) 「ヴィ、ヴィポアールをかお?」
('A`) 「ああ」
衝撃の事実だった。
- 87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 01:58:44.30 ID:xJP33Cu+0
- まさかそんな秘密が隠されていたなんて。
('A`) 「まぁ、だが…。」
( ^ω^) 「どうしたお?」
('A`) 「飲むのはその効果だけを加工して取り出したものをだ」
('A`) 「そんまま飲むと効果が強すぎて俺にもどーなるかわからねぇ」
(´・ω・`) 「たしかにあれだけの値がする宝石だ。そんな効果があってもおかしくないな」
と、ここでブーンが、
( ^ω^) 「でももう、すでにかなり強いお?これ以上強くなってどーするお?」
('A`) 「くく…、聞きたいか?」
- 88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 01:59:19.03 ID:xJP33Cu+0
- ('A`) 「世界だ、俺は世界を手に入れる!」
「強いものだけがいき続けるすばらしい世界だ!」
ドクオが満足げに自分の理想郷を語った。
とんでもない事になった。
こんなやつに優勝されて「ヴィポアール」とられたらたまったもんじゃない。
ブーンはこう呟いた。
( ^ω^) 「優勝する理由がもう一つできたお…」
('A`) 「あぁ?」
( ^ω^) 「何としてもお前をここで止めてみせるお!!」
ブーンは高々と宣言した!
- 89 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 02:00:01.87 ID:xJP33Cu+0
- ('A`) 「ほーぅ、そいつは楽しみだ」
ドクオは軽く流した。
ここにきて急展開をみせる。
ドクオはすくっと立ち上がると、首をポキポキとならした。
ブーンはそれを見てさっきまでのきつ気をまったく見せずに構え始めた。
ぐぐっ…!ブーンの拳に力が入る。
実際、ブーンにさっき以上に力が戻っていた。
それはブーンの中の正義感がそうさせているのだ。
ヒュー…
強めの風が二人を包んでいた。
- 90 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 02:00:51.72 ID:xJP33Cu+0
- ( ^ω^) 「うぉおりゃー!」
('A`) 「はあぁぁっ!」
二人の闘いはエスカレートする一方だった。
両者一歩も譲らず、防御すらせずにお互いを攻撃しあっていた。
ガッ!ドッ!ドガッ!
('A`) 「はぁっ!」
バキッ!
( ^ω^) 「グッ、…お返しだお!」
バシュッ!
('A`) 「ぐはっ…」
文字通り死闘。
はたしてこの闘いはいつまでつづくのだろうか…。
- 92 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 02:01:23.52 ID:xJP33Cu+0
- ('A`) 「ははっ」
ガガッ!
('A`) 「でりゃ!」
バキッ!
永遠に続くであろうこの戦いに変化が現れた。
ドクオが押し始めてきたのである。
('A`) 「くく…、おらおらにやけ面!どうしたどうした?」
ガツッ!、ガッ!
(;^ω^) 「あぐ、…うぅ。」
ブーンに危機迫る。
(´・ω・`) (ブーン…)
- 94 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 02:02:22.29 ID:xJP33Cu+0
- (;^ω^) (まいったお…。こ、これはかなりやばいお。)
(どうするお…)
迷うブーンに選択の余地はなかった。
迫り来るドクオの攻撃を避けるのが精一杯となっていた。
あるのだ。実はまだ奥の手が…!
(;^ω^) (これは、ショボンにも秘密にしていた技だお。できれば使いたくなかったお)
(でも、四の五の言ってられないお…)
ブーンは奥の手を使うことを決意するとドクオから離れようと完全に防御に回って回避した。
('A`) 「おらおら!どうした、はっはっはぁっ!」
ブーンのあまりのおとなしさに攻撃が雑になっていたドクオの一瞬の隙を見抜いてドクオを蹴り飛ばした。
(;^ω^) 「でやぁっ!」
バキッ!
('A`) 「うおぉ…!」
そして、ついにブーンが奥の手を見せる!
- 95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 02:03:01.86 ID:xJP33Cu+0
- ブーンは手を大きく開き頭の真上に持ってきた。
そして腕を手首のとこでクロスさせ拳に力を入れ始めた。
体全体を震わせて全身に力を集中している。
('A`) 「なっ、何だ!?」
さっきまでとはまるで雰囲気の違うブーンにドクオはしばし固まってしまった。
( ^ω^) 「フューー……」
ブーンが深く息を吐き、気の集中を始めた。
(´・ω・`) (ブーン…いったい何を…)
ショボンがそう思った瞬間、ブーンの目つきが変わった!
( ^ω^) 「つあああぁああぁーーーっっ!!!」
キュィイーーン、ブオォーーン…!
目つきの変わったブーンは、クロスさせたままの握った手を開き、そのまま体の上から横、下と手を回した。(ラジオ体操の深呼吸のときの動きを素早く)
鈍い光がブーンを包んだ。
- 96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 02:03:27.51 ID:xJP33Cu+0
- (;^ω^) (この技は体内のエネルギーを殆ど使ってしまうお。だから失敗は許されないお)
(絶対に当てて、ドクオを倒すお!)
( ^ω^) 「かああぁぁっーー!!」
バチバチッ!バチッ!
スパークした電気のような光がブーンを包んでいる。
そして、武舞台全体が揺れている。
ゴゴゴゴッ!
観客は皆、危険を察知し逃げ出してしまっている。
ブーン、最後の技!当たるか否か!
( ^ω^) 「これが…、
…僕の、
…最後の技だおぉっ!!行くおおおっー!」
ブーンな足が地面から飛び離れた!!
- 97 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 02:03:48.27 ID:xJP33Cu+0
- ( ^ω^) 「行くおおぉっー!」
‐-;-.,_ "''=;- .,_\ \\
"‐ニ‐-> "`"'-' \
______二) ヽ
 ̄"'''─-、 ヽ
__ ____-─ /⌒ヽ ヽ,
 ̄ ̄ ̄ ̄ 三 ⊂二二二( ^ω^)二⊃ ヽ
――= | / |
―― ( ヽノ |
_____ ノ>ノ !
 ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ヾ、 _、 レレ |
ヾ./_ _ //
、ー`、-、ヾ、、, 、, /i/
// ./// /
/ / / /
神速ブーーン!!
- 98 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 02:05:05.16 ID:xJP33Cu+0
- ブーンの必殺技がついに出た!
どうなる?!
(´・ω・`) 「いっけー!」
速い、まさに神速…。
ブーンはドクオめがけて一直線に突っ込んだ。
('A`) 「!!!、うっ、うあぁあぁーー…っ!!!」
ガコッガッ、ダンッ!ズザザーーッ!ドクオは神速ブーンをモロに食らい、一回二回と跳ねて場外へと吹っ飛んだ!
ズサッ!…ドクオは痙攣をしていた。
('A`) ぴく…、ぴく…
- 99 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/12(土) 02:05:47.40 ID:xJP33Cu+0
- 場外に落ちたドクオは痙攣をしていた。
これによりブーンの勝利が確定した。
長い闘いが終わった…。
医務員が急いでドクオに近づいた。
幸い、息はあるようだ。
そして、担架で運ばれていくドクオと入れ違いにショボンがブーンのもとに駆け走った。
(´・ω・`) 「ブーン!やったー!勝ったんだよ、君が勝ったんだよ!」
すかさずブーンを解放しようとブーンに手をかけるショボン。
しかし…、
(;^ω^) 「…あっ、ぎぎっ…、い、痛いお」
ブーンの体はガタガタになっていた。
もう一人で立つ気力も残っていなかった。
へとへとのブーンが口を開く…
(;^ω^) 「か…、体、中…、い、痛いけど、何とか……、勝てたお、へへへ…」
喜びのブーンを抱えながらショボンは控え室へと戻った。
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