( ^ω^)も日本を守るために戦うようです
52 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 21:57:23.18 ID:9CeV39Ow0
そこに兵舎で出撃部隊を見送っていたニダーと斎藤が滑走路へと出てきた。

<丶`∀´>「き、貴様どうして残っているニダ!」
(・∀ ・)「出撃したはずではなかったのか!」
( ;ω;)「おっおっおっ・・・」
(-@∀@)「申し上げます。内藤伍長は体調不良につき・・・」
(・∀ ・#)「白々しい嘘を!」
<丶`∀´>「今からでも後を追うニダ!」
(-@∀@)「では、整備兵として申し上げます。現在、当基地には飛べる状態の飛行機はありません!」
(・∀ ・#)「何・・・・・・?」
(-@∀@)「先ほどの出撃で迎撃機に至るまで出撃しました。今回の作戦をそのように指示したのは」
(・∀ ・#)「黙れ!」
(-@∀@)「斎藤中佐と聞いております!」
(・∀ ・#)「貴様黙らんかーっ!」

斎藤の鉄拳がアサピーの顔面に飛んだ。
アサピーは一撃をくらってよろけて地面に尻餅をついた。

54 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:00:35.01 ID:9CeV39Ow0
(・∀ ・#)「ニダー少佐!この反乱分子を牢にぶち込んでおけ!!!」
<丶`∀´>「ははっ」
(・∀ ・#)「次にこの基地に補充戦力がきたら特攻させてやる・・・」
(-@∀@)「・・・私は操縦できませんよ」
(・∀ ・)「離陸さえできればよい。後は敵艦に突っ込めばな」
<丶`∀´>「立って歩くニダ!」
( ;ω;)(-@∀@)「・・・・・・・・・・・・」

/ ,' 3 「そこまでだ」
(・∀ ・)「・・・これはこれは少将。この二人は命令反逆罪です」
<丶`∀´>「し、少将ニダ」
(・∀ ・)「牢に入れますがよろしいな?」
/ ,' 3 「そんな事は許さん」
(・∀ ・)「な・・・?」
/ ,' 3 「斎藤中佐。君は勘違いしておるようだがこの基地の司令官は私だ」

56 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:04:08.71 ID:9CeV39Ow0
/ ,' 3 「この基地にいる兵士に関しては私が責任を持つ。いいか!」

(・∀ ・;)「な、な、な・・・」
/ ,' 3 「アサピー、内藤の両名は指示あるまで待機所にいなさい」
( ;ω;)(-@∀@)「・・・はい」
(・∀ ・)「少将。この事を本部に私が報告すれば少将の立場も危うく」
/ ,' 3 「基地の司令官は私だ。私の指示に従って頂く」
(・∀ ・)「・・・く」

アサピーと内藤はその場を離れた。
命令違反ではあるので、警護として衛兵がつき待機所へと誘導される。

( ;ω;)「中尉・・・みんな・・・」

57 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:10:23.57 ID:9CeV39Ow0
( ´∀`)「本当に内藤伍長を置いてきてよかったのかモナ?」
(´・ω・`)「機銃の照準もロクに合わない素人を連れてくるなんて出来ないよね」
( ゚∀゚) 「ちげえねえや!クックック・・・あいつ最後まで下手だったなあwww」
('A`)「どっちの方向向けて撃ってるんだってねwww」
( ゚∀゚) 「そういえばドクオ・・・お前さ」
('A`)「ん?」
( ゚∀゚) 「ツンさんの事好きだったんじゃね?」
('A`)「そんな事ないっすよwww」
( ゚∀゚) 「その割には親切にしたりしてなかったか?」
('A`)「・・・ちょっとはあったっすよ」
( ゚∀゚) 「やっぱりだ!」
( ><)「自分にはわかんなかったです><」
( ´∀`)「あの二人はうまくやっていけるモナ」
(´・ω・`)「そうだといいよね」
( ´∀`)「きっと大丈夫モナ」
('A`)「大丈夫っすよ」
( ゚∀゚) 「・・・だな」

58 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:13:41.99 ID:9CeV39Ow0
( ><)「ギコ大尉機より信号確認・・・間もなく本土を出る」

空から見る国土はどこまでも青々としており、白い砂浜と青い海に囲まれていた。

(´・ω・`)「故郷よ、さらば」
('A`)「・・・あばよ」
( ´∀`)「奇麗な景色モナ」
( ゚∀゚) 「ああ・・・」
( ><)「このまま進路を南西との事です」

61 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:16:22.47 ID:9CeV39Ow0
( ´_ゝ`)「弟者よ。前方に敵機らしき影確認」
(´<_` )「了解した兄者。全機に連絡する」

( ><)「前方に敵機確認との信号です!」
('A`)「来やがったか・・・」
( ^Д^)「きたか!」
( ,,゚Д゚) 「・・・きたか」
(´・ω・`)「きたね」

64 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:19:13.05 ID:9CeV39Ow0
アメリカ艦隊は電探によってすでに日本の動きを察知していた。
空母から艦載機が群れを為して迎撃に上がってきたのである。

ぶうううぅぅぅぅぅぅん!
ダダダダダダダダ!

間もなく両者の間で銃撃戦がはじまった。

( ^Д^)「・・・右翼に被弾した!」

アメリカ軍は一式陸攻に狙いを定めてくる。

(´・ω・`)「全速で敵空母を目指せ!」
( ,,゚Д゚) 「くそったれがー!」

( ´_ゝ`)「敵の数が多すぎる。けどそんな事言ってられない」
(´<_` )「これって戦争なんだよな兄者」

66 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:22:29.44 ID:9CeV39Ow0
奮闘するもののアメリカ軍の猛攻の前にあちこちで脱落が出はじめた。

( ^Д^)「俺達はもうダメみたいだ!ショボン!みんな頼んだぜ!!!」
( ><)「タカラー中尉機被弾多し!編隊崩れます><」
(´・ω・`)「・・・・・・全速で敵空母を目指す」

迎撃戦闘機も奮闘していたが今や散り散りになっていた。
撃墜されたのか、それともグラマン相手に見えない空域で戦っているのか。

( ,,゚Д゚) 「うおおおおおおおおおおおおお!」

ギコは吼えていた。
周りの味方機を守るために護衛についてきたのだ。
上の連中がどう考えていようがいい。
俺は最後まで・・・仲間をこいつらを守ってみせる。

( ,,゚Д゚) 「敵空母まで連れていってやる!!!」

67 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:24:57.23 ID:9CeV39Ow0
雲の中を通り抜け、敵戦闘機から必死に逃げながらショボン隊は敵艦隊を目指していた。
もはや近くに味方は見えない。ただ一機でも敵艦隊を目指す。

('A`)「・・・そんじゃ俺そろそろ桜花に乗るわ」
(´・ω・`)「ああ・・・」
( ><)「・・・><」
( ゚∀゚) 「・・・頼んだぜ」
( ´∀`)「ドクオ飛曹!」

全員と別れ際に敬礼をした。
これがきっと最後の敬礼となるだろう。

('A`)「何とか敵艦隊の近くまでこのまま・・・・・・」

69 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:27:33.89 ID:9CeV39Ow0
(;´∀`)「前方に敵機確認、ここまできて・・・!」
(´・ω・`)「ありったけの弾を打ち込め!」
( ゚∀゚) 「おう!」
( ><)「はい!><」

敵機は三機だった。
一式が空戦をほとんど出来ない事を嘲け笑うかのように三機バラバラで一撃離脱を繰り返す。

( ゚∀゚) 「左翼被弾!損害軽微!」
( ><)「右翼も被弾!火が・・・火が」
(´・ω・`)「構うな!全速で敵艦隊に向かって進め」

72 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:29:54.96 ID:9CeV39Ow0

( ´_ゝ`)「む、俺も被弾したようだ弟者よ」
(´<_` )「そうか、やはりグラマンをこれだけ相手にするのは厳しかったな」
( ´_ゝ`)「最後まで敵を一機でも巻き込んでやるか」
(´<_` )「付き合うぞ兄者」

( ´_ゝ`)「弟者よ!あそこにいる一式を援護するぞ!」
(´<_` )「了解した兄者」
( ´_ゝ`)「俺達が相手だーっ!」

(´・ω・`)「・・・紫電だ」
( ´∀`)「紫電が代わりになってくれたモナ」
(´・ω・`)「後少し・・・後少し・・・後少しでいいんだ」

75 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:33:29.67 ID:9CeV39Ow0
その時海上に多数浮かぶ黒い影が見えた。

(´・ω・`)「敵艦隊だ!」
( ´∀`)「!」
( ゚∀゚) 「!」
( ><)「!」
('A`)「!」

76 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:36:14.85 ID:9CeV39Ow0
('A`)「・・・ここからは俺一人で行くぜ」
(´・ω・`)「ドクオ飛曹!頼んだぞ!!!」

桜花は一式から離れた。
直後、桜花の後尾に火がともる。
まるで桜の花のような儚い炎。

78 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:38:04.86 ID:9CeV39Ow0
( ゚∀゚) 「ドクオがいったぜ!」
( ><)「いきました!!!><」
( ´∀`)「いったモナ」
(´・ω・`)「いったね・・・」

後部エンジンに火を点火した。
後は敵艦に突っ込む。
あれがかーちゃんの敵だ。

79 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:40:18.28 ID:9CeV39Ow0
('A`)「中尉、みんなありがとよ」

桜花はあっという間の速度で敵艦隊へと突き進んで行く。
艦砲射撃の照準も合わない速度で突き進んで行く。

('A`)「内藤、ツンさんとうまくやれよ」

('A`)「・・・かーちゃん、今そっちに行くぜ」

82 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:42:17.88 ID:9CeV39Ow0
('A`)「・・・・・・・・・」

('∀`)

直後、海で大爆発が起こった。

87 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:44:56.34 ID:9CeV39Ow0
( ´_ゝ`)「あの爆発は・・・」
(´<_` )「俺達の援護が実ったのか?」
( ´_ゝ`)「弟者よ、帰投するぞ」
(´<_` )「了解した」

( ´_ゝ`)(´<_` )「流石だよなと言わせてみせる」


(´・ω・`)「我が機はこのまま反転し基地へと帰還する」

(´・ω・`)「我々は生きて帰るのが任務だ!」
( ´∀`)「了解したモナァァッ!」
( ゚∀゚) 「把握したぜ!」
( ><)「了解っ><」

89 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:47:18.16 ID:9CeV39Ow0
その日の正午近く・・・
基地に飛行機が一機だけ戻ってきた。

90 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 22:48:41.51 ID:9CeV39Ow0
( ,,゚Д゚) 「・・・・・・ギコ大尉、ただいま帰投しました」

( ,,゚Д゚) 「本日出撃した部隊は海上で敵の迎撃部隊に遭遇、戦闘になりました」

( ,,゚Д゚) 「奮戦するものの味方の損害多数」

( ,,゚Д゚) 「任務を達成以後はそれぞれ帰投したものと思われます」

( ,,゚Д゚) 「報告、以上であります」

99 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 23:00:17.63 ID:9CeV39Ow0
そして翌日・・・

???「ガ・・・ガガガ・・・ザザザ・・・」

???「耐え・・・がたきを・・・耐え・・・しのびがたきを・・・」

( ,,゚Д゚) 「・・・」
/ ,' 3 「終った・・・」

戦争は終った。
今日は八月十五日。
ラジオから流れる天皇陛下の声。

戦争は終った。

102 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 23:02:49.23 ID:9CeV39Ow0
(・∀ ・)「む、無敵の皇軍が敗北等するはずがない!」

(・∀ ・)「この放送は米英による撹乱放送だ!!」
<丶`∀´>「負けた・・・ニダ・・・か」
(・∀ ・)「ニダー少佐!まだ戦争は終らん!終っておらん!」
<丶`∀´>「し、しかし放送で陛下が放送あそばされ」
(・∀ ・#)「あんなものは撹乱放送に過ぎん!」
<;`∀´>「は?しかし、鹿屋から正式に通達が」
(・∀ ・)「そんなものを私は認めん!戦争継続だー!」

104 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 23:05:13.23 ID:9CeV39Ow0
(・∀ ・)「く・・・くくく・・・そうだ」

(・∀ ・)「今なら敵も油断しているに違いない・・・」

(・∀ ・)「この私が護国とは何たるかを身を持って証明してやる」

/ ,' 3 「・・・・・・二人共、もう戦争は終ったのだよ」
(・∀ ・#)「あんな放送を私は認めない」
<;`∀´>「む、無理に死ぬ事もないニダ」
(・∀ ・#)「何が無理なのかーっ!貴様反逆罪だーっ!」

107 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 23:06:46.31 ID:9CeV39Ow0
斎藤はそういうと拳銃を取り出した。

<;`∀´>「中佐・・・ひっ、そんな危ない物はしまって下さいっ」
/ ,' 3 「斎藤中佐!」
(・∀ ・#)「皇軍は無敵なのだあっ!」

パンパンパン!
乾いた音が部屋に響く。

<丶`∀´>「に・・・熱いにだ・・・」

ニダーはそう言うと倒れた。

111 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 23:10:01.87 ID:9CeV39Ow0
/ ,' 3 「斎藤中佐!」
(・∀ ・)「く・・・くくく・・・まだ戦争は終っちゃいない、終るものかあ!」

また、部屋に乾いた音が響いた。
パンパンパン!

114 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 23:12:13.38 ID:9CeV39Ow0
・・・倒れたのは斎藤中佐であった。

(・∀ ・)「・・・え?」

(・∀ ・)「・・・何故俺が」

そう言うと斎藤は倒れた。
荒巻少将は息をしなくなった斎藤に向かって静かに語りかけるのだった。

/ ,' 3 「斎藤中佐。私も後からいく・・・」

/ ,' 3 「今、一部の人間によって戦争を継続するような事になっては大御心に反するのだ・・・」

/ ,' 3 「すまない、すまない斎藤中佐・・・」

/ ,' 3 「すまない・・・すまない・・・・」

/ ,' 3 「本当にすまない・・・」

118 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 23:18:58.78 ID:9CeV39Ow0
数日後、この基地にも進駐軍がやってきた。
残った飛行機は全て火がつけられ燃やされた。
基地に配属されていた兵士、将校は全員が集められ進駐軍の管理下に置かれた。
内藤やアサピーは比較的すぐに解放されたが、荒巻少将は基地の司令官として長期的な抑留は免れない。

( ^ω^)「・・・・・・アサピーはこれからどうするのかお?」
(-@∀@)「そうですね・・・日本が負けた事ですっかり頭が真っ白になっていました」

121 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 23:23:27.50 ID:9CeV39Ow0
( ^ω^)「・・・・・辛いお」
(-@∀@)「私は一度東京に戻った後、家族に会いに行きたいと思います」
( ^ω^)「家族は無事なのかお?」
(-@∀@)「疎開していましたからね」
( ^ω^)「よかったお!」
(-@∀@)「内藤さんは?」
( ^ω^)「僕は・・・」
(-@∀@)「聞くのも野暮でしたか」

基地の外には内藤を待っている人がいた。
下を向いてうつむきながら、けどその顔は笑顔だ。

124 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 23:27:06.16 ID:9CeV39Ow0
ξ///)ξ「おかえりなさい」
( ^ω^)「・・・ただいまなんだお」

127 名前: ◆HTpDXvh7jk :2006/08/29(火) 23:34:23.46 ID:9CeV39Ow0
(-@∀@)「さてと・・・日本も私ももう一度出なおしですよ!」

八月も中盤を過ぎ季節は確実に秋に向かっているとはいえまだまだ暑い。
汗ばんだ陽気の中、恋人はあぜ道をゆっくりと帰るべき場所へと戻っていく。

こんにちは、新しい生活
さようなら、戦いの日々よ
そして、仲間達
君達の事を私達は決して忘れない
大空にいた君達の事を


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