( ^ω^)も日本を守るために戦うようです
326 名前::2006/08/26(土) 19:32:07.93 ID:MewlN/lz0
(´・ω・`)「内藤はうまくやってるかな?」
( ><)「わかんないです><」
( ´∀`)「何とも言えないモナ」
('A`)「言葉に詰まる癖が出るから難しいんじゃないっすか?」
( ゚∀゚) 「まあ、後はあいつ次第さ!」

その時待機所の扉が開いた。
姿を現したのはこの間補充部隊と共に着任した士官だった。

(・∀ ・)「ショボン中尉いるかね?」
(´・ω・`)「自分がショボン中尉です」
(・∀ ・)「私は斎藤中佐だ。少し外に出て話できるかい?」
(´・ω・`)「わかりました」

328 名前::2006/08/26(土) 19:36:33.53 ID:MewlN/lz0
(・∀ ・)「君はマリアナの生き残りだったね?」
(´・ω・`)「ええ、そうです」
(・∀ ・)「タカラー中尉もマリアナにいたというのは本当かね?」
(´・ω・`)「そうです。自分とタカラーは同じ隊でありました」
(・∀ ・)「マリアナで生き残れたなんて運が良かったとしか言いようがないな」
(´・ω・`)「多くの戦友が散りました・・・・・・」
(・∀ ・)「ところでタカラー中尉が特攻反対というのは知っているかい?」
(´・ω・`)「・・・・・・・・・・・・はい」
(・∀ ・)「ギコ大尉も特攻には反対している。もっとも彼は開戦当初からの実績があるがね」

329 名前::2006/08/26(土) 19:40:11.44 ID:MewlN/lz0
(・∀ ・)「ところでショボン中尉はどうなのかね?」
(´・ω・`)「自分はできれば生きて再び出撃する事が理想と考えています」
(・∀ ・#)「そんなに命が惜しいかね!?」
(´・ω・`)「・・・・・・」
(・∀ ・)「マリアナでもそうやって逃げたんじゃないのかね?」
(´・ω・`)「・・・・・・中佐は何が仰りたいのでしょうか」
(・∀ ・)「今の時世、どこの基地からも特攻が敵艦隊への損害を与えるべく飛び立っている」

(・∀ ・)「だが、この基地から飛び立つ特攻機は他の基地に比べて数が少ない」

(・∀ ・)「基地の司令である荒巻少将も特攻には反対だったね・・・・・・?」

(´・ω・`)「自分は少将の意向は存じていません」

(・∀ ・)「今回の作戦にはこの基地にかつてマリアナで共に戦った人間が集まっているのは気づいているね?」

(・∀ ・)「マリアナ海戦で荒巻少将指揮下で生き残った君達がここに集められているという事だよ」

(・∀ ・)「どういった意向があって集められているのかは知らんが・・・・・・」

(・∀ ・)「今回の作戦では全員帝国軍人として恥ずかしくない散り際を見せてくれ」

331 名前::2006/08/26(土) 19:43:22.94 ID:MewlN/lz0
(´・ω・`)「お言葉ですが中佐。私はいかなる時も飛行機乗りは生還すべきという考えを改める気はありません」
(・∀ ・)「なんだと・・・・・・?」
(´・ω・`)「かつてマリアナ海戦では私は一介の兵士でした」

333 名前::2006/08/26(土) 19:46:17.57 ID:MewlN/lz0
(・∀ ・)「それがどうしたかね」
(´・ω・`)「マリアナで戦ったのはつい一年程前です」

(´・ω・`)「中佐はマリアナにはいらっしゃいましたか?」

(´・ω・`)「仲間は正確な対空砲火と長い航続距離による疲労から命を落しました」

(´・ω・`)「今の私の隊のモナー以外全員はマリアナ以降に補充された者ばかりです。ロクに訓練も受けずに」

(´・ω・`)「接敵も満足に出来ないような新米と、一年前はひよっこだった私が指揮官なのです」

(´・ω・`)「搭乗員の熟練度は昔に比べて格段に落ちています」

336 名前::2006/08/26(土) 19:49:31.52 ID:MewlN/lz0
(・∀ ・#)「黙れ!貴様黙れ!」

(´・ω・`)「失礼しました。ですが一度出撃しただけで撃ち落される現状を」

(・∀ ・#)「黙れというのがわからんのかっ!」

(´・ω・`)「・・・・・・・・・・・」

(・∀ ・#)「もうじき出撃という点に免じて今回は見逃してやる。もう行ってよし!」

(´・ω・`)「失礼します」

337 名前::2006/08/26(土) 19:54:03.14 ID:MewlN/lz0
( ^ω^)「お?ショボン中尉そんな顔してどうしたのかお?」
(´・ω・`)「やあ、今帰ってきたところかい?」
( ^ω^)「そうだお」
(´・ω・`)「今私がしていた話を君は聞いたかい?」
( ^ω^)「何の事だお?」
(´・ω・`)「すまない。なんでもないよ。待機所に戻ろうか」

381 名前:◆HTpDXvh7jk :2006/08/26(土) 22:18:38.16 ID:MewlN/lz0
そしてその夜・・・・・・悪魔は唐突にやってきた

ううぅぅぅぅぅぅぅぅうぅぅぅぅぅぅぅとサイレンが基地に鳴り響く。

('A`;)「!!!」
(;゚ω゚)「!!!」
(;゚∀゚)「夜間爆撃みたいだ!」
( ><)「早く防空壕へ避難しましょう><」

( ,,゚Д゚) 「B公め。落して見せるぞ」
( ´_ゝ`)「俺達も出撃するぞ」
(´<_` )「昼夜問わずに出撃なんて流石だよな俺達」

('A`)「ふーっ・・・皆いるか?」
( ><)「皆入れたみたいです><」
(;゚∀゚) 「お、おい?あれ町の方角が爆撃されてないか?」
(;゚ω゚)「おーっ!!!」

382 名前:◆HTpDXvh7jk :2006/08/26(土) 22:24:15.08 ID:MewlN/lz0
町の方角を見ると空が夜にも関わらず赤く染まっていた。

('A`)「これは真面目にやばいかもわからんね・・・」
( ゚∀゚) 「ああ、そうだな・・・っておい!内藤!」

長岡が声をかけるかかけないかで内藤は防空壕から外へと飛び出していた。
目指すのは役場。夕方通った道を必死に駆け抜けていく。

(;゚ω゚)「ツンさんーーーーーーーーーーーーーッ!」

383 名前:◆HTpDXvh7jk :2006/08/26(土) 22:28:11.50 ID:MewlN/lz0
内藤は必死に走って役場前に着いた
だが、役場の建物にも火は燃え移っているのと避難しようとする人々に押されて思うように動けない。

(;゚ω゚)「米屋!お米屋はどこなんだお!!!」

内藤の必死の声も空しく誰も立ち止まろうとはしない。

(;^ω^)「ちくしょう・・・・・・こうなったら適当に走ってでもツンさんを探してみせるお!」

387 名前:◆HTpDXvh7jk :2006/08/26(土) 22:31:20.24 ID:MewlN/lz0
人の流れに逆らって必死に走ろうとする内藤。

( ,_ノ` )「邪魔だどけ!どけ!」
(;゚ω゚)「こっちも人を探しているんだお!」
( ,_ノ` )「そんなもん知るか!」

こんなやり取りを何度しただろう。
そして、役場から少し離れた燃え盛る道の真ん中にツンはいた。

(;゚ω゚)「ツンさん!早く逃げるお!」
ξ゚听)ξ「エ・・・ア・・・ウゥ」
(;゚ω゚)「僕にしっかり掴まってくるんだお!」

389 名前:◆HTpDXvh7jk :2006/08/26(土) 22:35:52.96 ID:MewlN/lz0
そう言うと内藤はツンの手首を掴み必死に走り出した。
空気は燃え息苦しい。
これが空襲なのか・・・・・・
あちこちが燃えているため、町の中に避難する場所を見つけるのは難しい。

(;゚ω゚)「基地まで走るお!ツンさんも頑張るお!」
ξ゚听)ξ「・・・アァ・・・ウゥ」

390 名前:◆HTpDXvh7jk :2006/08/26(土) 22:39:31.60 ID:MewlN/lz0
内藤とツンは必死に走った。
どうやってあの燃え盛る町から逃げ出したのか。
次に内藤が気づいた時にはすでに基地の中で叫んでいた。

(;゚ω゚)「み、み、水持ってきてくれおーっ!!!」
(;゚∀゚)「あれは内藤と・・・ツンさん!?誰か水だ!水ーっ!」
( ><)「水です!水!」
(;゚∀゚)「さ、二人共これとりあえず飲め!」
(;゚ω゚)ξ゚听)ξ「ゴクッゴクッゴクッ・・・ゲホブハッ」
(;゚∀゚)「二人して同時に水を吐き出さなくてもいいじゃねーか!」
('A`)「それより早く防空壕に移れって!」

392 名前:◆HTpDXvh7jk :2006/08/26(土) 22:43:43.73 ID:MewlN/lz0
その場にいた全員必死に防空壕へと駆け込んだ。
しばらくは、呼吸を整える声ばかりだったが・・・

ξ゚听)ξ「ヒック・・・ヒック・・・」
( ><)「・・・・・・」
ξ゚听)ξ「ヒックヒック・・・どうしてまた私のいる町に空襲が・・・ヒック」

ξ゚听)ξ「うう・・・」

泣き崩れたツン。
その場にいた全員ただ見守る事しかできなかった。

394 名前:◆HTpDXvh7jk :2006/08/26(土) 22:45:59.81 ID:MewlN/lz0
その時だった。

( ^ω^)「ツンさん・・・・・・辛いだろうけど壊れちゃいけないお」
ξ゚听)ξ「ヒックヒック・・・・・・」
( ^ω^)「きっと僕達がツンさんが安心して暮らせるようにしてみせるから」
ξ゚听)ξ「・・・・・・すー」
( ^ω^)「ツンさん?」
('A`)「疲れて寝たみたいだな・・・」
( ゚∀゚) 「無理もねえや。しばらく寝かせてあげよう。誰か毛布持ってこれるか」
( ><)「自分いってきます><」

396 名前:◆HTpDXvh7jk :2006/08/26(土) 22:57:17.58 ID:MewlN/lz0
内藤は毛布を受け取りツンにかけた。

ξ゚听)ξ「すー・・・すー・・・」
( ^ω^)(ゆっくり寝るといいお・・・・・・)

( ´ω`)(僕も眠くなってきたお・・・・・・でも、寝れない・・・・・・)

( ´ω`)(ツン・・・さん・・・)


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