( ^ω^)も日本を守るために戦うようです
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:13:01.42 ID:IIfQQ4/f0
※最初に断っておきます

・軍事知識があまりない作者のため軍ヲタな人的には不満の残る内容かもしれません
・( ^ω^)小説は今回初投稿です
・文中にところどころ違和感を感じる表現があるかもですが、それは時代故と思ってください
・ていうか、通報とかヤメテ


2 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:14:04.78 ID:IIfQQ4/f0
今から六十一年前・・・日本はアメリカとの戦争に突入して4年目に突入していた
最初こそ勝ち進んだ日本だったが、アメリカの物量作戦による巻き返しでジリ貧になり今や前線も日本本国のすぐ側へと迫っていた
この物語はは六十一年前の夏、前線に近い基地にいた兵士達の物語である
あの日も今日みたいに初夏の蒸し暑い日であった
また一人の若者が召集令状によってこの基地に配属された
アブラゼミの鳴声が兵舎の中までよく響き渡っていたあの日・・・・・・

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:15:19.07 ID:IIfQQ4/f0
(;゚ω゚)「ぐふっ!」

司令官室にとある兵士の間抜けな声が響く
この兵士は到着の報告をするといきなり鉄拳制裁を受けたのだった

<丶`∀´>「貴様、転属命令の日時はいつかわかっているのかっ!」

5 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:16:02.52 ID:IIfQQ4/f0
( ´ω`)「き、昨日だぉ・・・」
<丶`∀´>「どうして昨日これなかったニダ?」
( ´ω`)「空襲のせいで汽車が止まってしまって・・・それで今日到着したのであります、だぉ」
<丶`∀´>「貴様汽車が止まったらどうして走ってでもこない!それでも軍人か!」
( ´ω`)「どうしようもなかったのであります、だぉ」
<丶`∀´>「口答えするな!国家危急存亡の時になんという危機感の無い人間を前線に寄越したのだ・・・

6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:16:43.35 ID:IIfQQ4/f0
/ ,' 3 「まあまあ、ニダー少佐。それくらいにしておかんか。」

もう一発殴ろうとした、いや指導をしようとした上官の腕が止まる。
いつの間にか後ろに老人が立っていた。ブーンが指導を受けている間に部屋に入ってきていたらしい

8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:17:38.41 ID:IIfQQ4/f0
もう一発殴ろうとした、いや指導をしようとした上官の腕が止まる。
いつの間にか後ろに老人が立っていた。ブーンが指導を受けている間に部屋に入ってきていたらしい。

<丶`∀´>「ははっ、承知致しました荒巻少将」
/ ,' 3 「それで君・・・名前は何というのかね。」

9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:18:10.70 ID:IIfQQ4/f0
( ^ω^)「昨日付けでこちらの基地に配属されました内藤伍長でありますだぉ!」
/ ,' 3「そうか、今日のところは旅疲れもあるだろうから休んでよろしい。訓練には明日から参加しなさい。」
<丶`∀´>「し、しかし少将。優秀な搭乗者が不足している現在ですから、訓練をすぐにでも・・・。」
/ ,' 3「かまわんよ。それから内藤伍長にはショボン中尉の隊への編入を命ずる。」
( ^ω^)「畏まりました!お気遣いありがたく受けさせて頂きますだぉ!」
<丶`∀´>「貴様、その語尾にだぉをつけるのは何とかならんのかっ」
( ^ω^)「故郷のなまりであります。申し訳ありませんだぉ」
/ ,' 3「ここの基地には全国各地から集まってきておる。方言くらいどうという事はない。ではこれにて解散」
<丶`∀´>「・・・・・・・・・・・・」
( ^ω^)「失礼します!だぉ」

14 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:21:10.22 ID:IIfQQ4/f0
後ろから少佐の視線を受けながら退室した。さっき少佐に殴られたところがまだ少し痛む。
廊下の窓から外を見ると飛行機が飛び立とうとしていた。少年の頃に雑誌で見ていた光景が目の前に広がっている。

( ^ω^)「僕もついに前線にやってきたんだぉ・・・。」

ブーンが見つめる中、双発の飛行機は爆音を残して飛び立っていった。
ブーンは飛行機が視界から消えるまで見ていたかったがまたニダー少佐に指導されるのは嫌なのでそそくさと宿舎に移動する事にした。

16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:23:40.84 ID:IIfQQ4/f0
やがてアブラゼミの声はヒグラシの鳴声に代わり・・・・・・そして夜がきた

宿舎で配給のご飯を見たブーンは驚いた

( ^ω^)「卵なんだぉ!久しぶりに食べるんだぉ!」

食事に出た卵に興奮しているブーンに一人の男が近づいてきた

(´・ω・`)「やあ、君が内藤伍長かい?」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:26:21.02 ID:IIfQQ4/f0
見ると横に男が立っていた。
襟の部分にある星の数から上官である事はすぐに把握できた。

( ^ω^)「卵はいくら上官でも譲れないぉ」
(´・ω・`)「いや、僕にも配給されてるしいいよ」
( ^ω^)「ところでどうして僕の名前を知っているのでありますか?だぉ」
(´・ω・`)「申し遅れたね。私の名前はショボン。明日から君が加わる隊の指揮官だよ」
( ^ω^)「ショボン中尉。明日からよろしくお願いしますだぉ!」
(´・ω・`)「うん。よろしくね。他の隊員の紹介は明日でいいよね」
( ^ω^)「了解しましただぉ」
(´・ω・`)「では、ご飯を邪魔してすまない。また明日」

18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:28:37.88 ID:IIfQQ4/f0
その後は何事もなく就寝時間になり布団に入った
内藤は勿論新米であり前線に来るのは初めてである
だが、ここが前線であり明日からは命のやり取りをするかもしれないというのに不思議と不安は沸いてこなかった

( ^ω^)「僕も明日から本物の飛行機に乗るんだお、航空少年で見たゼロ戦がいいお」
( 'A`)「寝床でぶつぶつうるせえぞ!」
( ^ω^)「ひっ・・・すいません寝るだぉ」
( 'A`)「睡眠不足で飛行機に乗るのは命取りなんだよ。とっとと寝ろ」
( ^ω^)(おやすみなさい・・・・・・ぉ)

19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:31:21.11 ID:IIfQQ4/f0
目を閉じたブーンはあっという間に眠りの世界へ落ちていった
夢を見たような気もするが・・・あっという間に朝がきた

( 'A`)「おら!起きろ新入り!」
( ´ω`)「お、おはようございますだぉ・・・」
( 'A`)「何を寝ぼけてやがる。もうすぐ集合時間だ。ニダー少佐に今日も殴られたくなかったら早くしろ」
(;^ω^)「それは絶対に嫌なんだぉ。教えて頂き感謝しますだぉ」

そう言って敬礼しようとしたブーンの前にはもうすでに先ほどの男はいなかった

(;^ω^)「これはやばいかもわからんね・・・だぉ」

21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:34:12.53 ID:IIfQQ4/f0
集合場所に急いで向かったブーン。
ニダーはまだ来ておらず教育指導を受けなくても済みそうだ。

( ^ω^)「あ、さっきは・・・」
( 'A`)「お前が遅刻したら全員が連帯責任なんだから手をかけさせるんじゃねーよ」
<丶`∀´>「今日の朝礼始めるニダ!」

ニダー少佐の号令の元全員の点呼がはじまる。その後、訓示がはじまった。

22 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:37:43.43 ID:IIfQQ4/f0
<丶`∀´>「我が軍は現在南方まで戦線を拡大し、勇猛な我が軍は各地で勝利を挙げている」
( ^ω^)(意外と前線はひどい状態じゃないみたいだぉ?)
<丶`∀´>「しかしながら敵も毎日のように我国の本土まで侵攻を繰り返ししている」
( ^ω^)(前線はもっと南じゃないのかお?)
<丶`∀´>「敵は我国の都市部を爆撃する事により戦意をくじこうとしているニダ」
( ^ω^)(僕の田舎はそうでもなかったけど都市はかなりやられてるんだぉ)
<丶`∀´>「敵軍の長距離爆撃機及び近海にいる空母からの艦載機を叩くためにこの基地はある!」
( ^ω^)(僕もそのために海軍に志願したんだぉ!)
('A`)(叩けっつってもどうやるんだよ・・・対抗できる戦闘機もロクにないようなこの基地で)
<丶`∀´>「敵機を落すのに不可能という事があるか!総員一層努力せよ!」
( ^ω^)(ゼロ戦さえあればアメリカなんていちころなんだぉ!)
(´・ω・`)(精神力で落せたら苦労は無いんだ、けどやるしかないよね)
<丶`∀´>「今朝は以上である!」

23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:39:29.43 ID:IIfQQ4/f0
こんな具合に朝礼は終った。
精神論的な話がやたらと多いように感じたのは気のせいだろうか。
その後、隊員達との顔合わせとなった。

(´・ω・`)「内藤伍長、隊員達を紹介するよ。私はショボン中尉」
( ゜∀゜)「長岡曹長だ。よろしくな」
( ´∀`)「モナー少尉だモナ」
( ><)「ワカンナイデス伍長です。通信員です><」
('A`)「こいつ俺と同じ隊かよ・・・・・・」
( ^ω^)「今朝起こしてくれた人だぉ!」
(´・ω・`)「飛曹と内藤伍長とは知り合いかい?」
('A`)「・・・ドクオ飛曹だ。よろしくな」
( ^ω^)「みなさん本当にこれからよろしくだぉ!」
(´・ω・`)「それで内藤伍長」
( ^ω^)「はいだぉ?」
(´・ω・`)「僕達は六人で一つのチームなんだ。この六人で動かす乗機はあれだ」

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:41:20.31 ID:IIfQQ4/f0
ショボン中尉が指差す方向には若干くたびれた感じの飛行機があった。
一式陸上攻撃機。登場から四年経つが今なお前線に配属されている名機・・・・・・と言えば聞こえはいいが
実態は物資不足によりロートル機だろうが前線に投入しなければならない日本の苦しさの表れである。

( ^ω^)(あれで戦うのかお?想像してたのとえらく違うぉ・・・・・・)

25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:43:03.90 ID:IIfQQ4/f0
(´・ω・`)「それでこちらが機体整備役のアサピー少尉。」
(-@∀@)「どうも、はじめまして。アサピーと申します。よろしくお願いします」
( ^ω^)「よろしくお願いしますぉ」
(´・ω・`)「私達はこの飛行機使って敵に爆弾を落す事、そして生きて戻る事が任務だ」
( ^ω^)「生きて戻る・・・?それは当たり前の事ではないかぉ?」
(´・ω・`)「そうだったね。すまない。じゃ、機内の説明に移ろうか」

28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:52:06.83 ID:IIfQQ4/f0
自己紹介も終わり機内の設備等の確認に移ったがブーンはピンとこない。
そこで先ほどの自己紹介でドクオと名乗った飛曹に聞くのだった

( ^ω^)「ここの基地にはゼロ戦とかはないのかお?」
('A`)「ばかやろう、新入りのひよっこが機種を選ぼうなんざ10年早いぜ」
( ^ω^)「昔、航空少年で見たから期待してただけなんだぉ・・・」

そんな会話を聞いてか聞かずかショボンは淡々と説明を進めていく

(´・ω・`)「内藤君、そっちが君の配置になる後部機銃座ね。君も訓練で説明を受けただろうけど」
( ^ω^)「実は今まで一式には乗った事が無かったんですぉ」
(´・ω・`)「じゃあ訓練ではどんな機体を使っていたんだい?」
( ^ω^)「赤とんぼだけだったぉ。けど、最後まで操縦が悪いって教官に怒られっぱなしだったぉ」
( ゜∀゜)「ブーン伍長の飛行時間はどのくらいになるんだい?」
( ^ω^)「大体80時間くらいだぉ?」

29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:54:08.57 ID:IIfQQ4/f0
ブーンのその言葉を聞いて他の全員がその場で凍りついた。

('A`;)(俺が訓練を受けた頃の半分以下じゃねーか・・・。)
(´・ω・`)(養成もろくに終っていないような者まで前線に送られるように・・・。)
( ゜∀゜;)(俺だって100時間くらい飛行してからここにきたもんだけどこれは・・・。)
(;´∀`)(欠員補充で人が来る度に年齢が若くなっていくモナね)
( ><)(訓練時間が自分より少ない人なんてはじめてでワカンナイです><)

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:57:01.13 ID:IIfQQ4/f0
( ^ω^)「それより早く敵の戦闘機を落しにいかないのかだぉ?」
('A`)「今日は新任さんのための訓練飛行だよ」
( ^ω^)「空を飛ぶのは大好きなんだぉ」

(´・ω・`)「・・・・・・では、本日は哨戒任務を兼ねた試験飛行とする」
( ´∀`)「了解、発進するモナ!」

ぶんぶんぶん・・・
ぶるるる・・・
翼の両側についたプロペラが回り始めた。
滑走路を勢いよく走り始めた飛行機は空へと飛び上がった。

33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 18:59:28.82 ID:IIfQQ4/f0
( ^ω^)「やっぱり空はいいぉ」
('A`;)「何を感傷めいた事言ってやがる・・・ちゃんと敵がこないか見張ってろよ」
( ^ω^)「はいだぉ」

ブーンは後部機銃座に座って空を見ていた。
青い空。どこまでも澄み切った空。こうして雲の合間に浮かんでいるとまるで戦争ではないようだ。
今、子供の頃から憧れていた空にまた浮かんでいる。
こうしていつまでも飛んでいる事ができればいいのにと、ブーンは機銃を握りながら考えていた。

35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 19:01:05.81 ID:IIfQQ4/f0
( ゜∀゜)「左方向に接近物体確認!」
(´・ω・`)「総員戦闘体制につこう。基地へは我々が戻る連絡を」
(; ><)「哨戒訓練中敵機に遭遇!ただいまより帰投する><」

ジョルジュが確認した機体は二機。あっという間にこちらとの差を詰めてくる。
ダダダダダ!!

(;゚ω゚)「ひっ・・・撃ってきましたぉ!」
('A`)「んなもんこっちも撃ち返せ!!!」
(;^ω^)「り、了解であります!・・・だぉ!」
( ゜∀゜)「敵さんはP−51・・・・・イワシが二機だな」

ブーンも必死に機銃を撃ち返すが相手も回避行動を取りながら接近してくるために当たらない。

38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/25(金) 19:03:15.37 ID:IIfQQ4/f0
ドン!

( ゜∀゜)「中尉!左翼被弾損害軽傷!」
(´・ω・`)「把握した。全速で基地へと戻る」
(;゚ω゚)「当たれぇ!当たれ当たれぇぇぇ!」

必死のこちらからの射撃も空しく敵機は落ちる気配も無い。
それどころか敵は的確な動きでブーン達の乗っている飛行機を追い詰めてきているようだ。

(;゚ω゚)「うぅ・・・うわあああああぁぁ!」


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