( ^ω^)が台風の目に入ったようです
4 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 18:42:02.01 ID:S5lTOCAe0
前回までのあらすじ




    _______  ヽ
   /    ::::::::::::::::\ つ
  . |  ,,-‐‐   ‐‐-、 .:::| わ
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.   |    ::<      .::|あぁ
   \  /( [三] )ヽ ::/ああ
   /`ー‐--‐‐―´\ぁあ

      に尽きる



6 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 18:43:27.12 ID:S5lTOCAe0

第15話 〜人〜


・僕は高校3年生。受験生だけど遊び呆けていたんだお。
勉強しなきゃダメなのは、理解していたけど3人で遊ぶことが面白すぎて・・・。


( ^ω^)「勉強しに図書館に行ってくるお!」


親にはこう言っておけば、何も口うるさく言われることは無かった。


('A`)「ゲーセン行こうぜww」

(´・ω・`)「僕は推薦決まってるからいいけど、君らは勉強しなくていいのかい?」

( ^ω^)「なんとかなるおww」

('A`)「俺、大学いかねーしww」



7 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 18:44:50.73 ID:S5lTOCAe0

・そんな調子で残りの高校ライフを満喫していたんだお。


( ^ω^)「お?ツンだお。お〜いツ〜ン」

ξ゚听)ξ「ん?なんだブーンか・・・。何か用?」

(*'A`)(ツンちゃん・・・・。)

( ^ω^)「今から、ゲーセンに行くんだお。ツンも来ないかお?」

ξ;゚听)ξ「あんたねぇ・・・この時期によくゲーセンとか行ってられるわね・・・。
とりあえず、学校で勉強するからパスだわ。」

( ^ω^)「そうかお。たまには気分転換するといいお?」

ξ;゚听)ξ「毎日が気分転換のあなたに言われても、説得力ないわ・・・。」



9 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 18:50:00.35 ID:S5lTOCAe0

(´・ω・`)「バロスwww」

( ^ω^)「ヒドスwww」

ξ゚听)ξ「じゃぁ、またね」


ツンは何故かスキップで学校のほうに向かって行った。



10 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 18:51:33.63 ID:S5lTOCAe0

(*'A`)「はぁ・・・いいよなぁブーンは。」

( ^ω^)「お?」

(*'A`)「幼馴染ってだけで、あのツンちゃんに話しかけれるんだもんなぁ。
どうみても釣合い取れてないぜ。」

(# ^ω^)「話すだけで釣合いとか言われたくないお!」

(´・ω・`)(でも、ドクオは自殺まで考えるだろうけど、
多分ツンちゃんは・・・。)



11 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 18:52:49.33 ID:S5lTOCAe0

・・・
・・


手が・・・手が・・・離れてしまった。



( ゚ω゚)「・・・・・。」

ξ゚ω゚)ξ「・・・・・。」


再び時が止まる。



12 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 18:53:22.24 ID:S5lTOCAe0

( ゚ω゚)(あぁ・・・ツン・・・ツン・・・。
さっきと同じだお・・・こんなハッキリ目の前に・・・いるのに)

ξ゚听)ξ(あぁ・・・あたし・・・死ぬのね。こんなにゆっくり・・・。
どうせなら、このまま時が止まってて頂戴・・・ブーンの前で・・・。)


2人は色々考えているが、なかなか時は動かない。



15 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 18:55:20.56 ID:S5lTOCAe0

( ^ω^)「・・・・・・。ツン?」

ξ゚听)ξ「・・・・・。何?」

( ^ω^)「ツンは・・・空を飛べるのかお?」

ξ゚听)ξ「・・・・そんな・・・・馬鹿な・・・。」



16 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 18:55:59.09 ID:S5lTOCAe0

( ゚д゚ )「グオァァァァァオオオオ!!」


(; ^ω^)「!!!!!!」

ξ;゚听)ξ「!!!!!!」


そこには、羽をボロボロにしたミンナアゲハがツンを押さえていた。

ξ;゚听)ξ「あ、あんた、なんでこんな所に・・・。
羽もボロボロじゃない、死んじゃうわよ!」

( ゚д゚ )「グゥ・・・・オォ」

(; ^ω^)「と、と、と、とにかく助かったお!ツン手を!」

ξ;゚听)ξ「う、うん・・・。」



17 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 18:56:35.83 ID:S5lTOCAe0

再びブーンとツンの手が繋がり、今度は一気に引き寄せる。
ツンがブーンの腕の中に収まる。


( ゚д゚ )「・・・・・。」

それを確認すると、ミンナアゲハは力尽きたように渦に巻き込まれていった。


ξ;凵G)ξ「あぁ・・・ああぁぁぁぁぁぁぁぁ」

(; ^ω^)(良くやったお。お前のことは一生忘れないお・・・。)



18 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 18:59:01.05 ID:S5lTOCAe0

・良く「人」という字はお互い支えあって生きている、というのを聞くと思うんだお。
でも今僕に言えることは、「人」とは誰かの犠牲の上に成り立っている。
としか思えないんだお。間違ってると言われるかもしれないけど・・・。


( `ω´)「ツン!空が見えてきたお!もうすぐ台風から放り出されるはずだお!」

ξ゚听)ξ「ええ、もう諦めない!皆のためにも必ず生きてやるわ!」

( `ω´)「だお!パラシュートの準備はいいかお?」

ξ゚听)ξ「うん、大丈夫!」



19 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 19:02:37.51 ID:S5lTOCAe0

もはや、ボロボロになったコンテナが上空で台風から放り出される。
今しかない!ブーンとツンは「生」へ向かってダイブする!


( `ω´)「今こそ・・・空を飛ぶ時だお!」

ξ゚听)ξ「うん!」


2人は空に向かって迷う事無く飛び出すと同時に、両手でパラシュートを開く。
そしてパラシュートが風を受け止め、2人はゆっくり風に乗った。



20 名前: ◆dcA562FVRg :2006/08/24(木) 19:03:44.42 ID:S5lTOCAe0

( ^ω^)(ショボン・・・お前の・・・考えは正しかったお!)

2人は風に流され、ゆっくりと下降する。
だが、気流の違いか2人は少しずつ離れていく。

ξ;゚听)ξ「あっ・・・ブ、ブーン・・・。」

( ^ω^)「ツン!良く聞けお!必ず・・・必ずまた会うお!
僕らの・・・生きた・・・この街で!」

ξ゚听)ξ「・・・分かったわ。ブーン・・・待ってる。」


・ツンがだんだんと遠くなり、そして・・・見えなくなったんだお。
でも・・・不安は無かったんだお。僕らは・・・・うん、理屈じゃないけど大丈夫。


・・・
・・



第15話 〜完〜




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