( ^ω^)ブーンがあの世へ逝ってしまったようです
1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 21:59:12.12 ID:+uCPfHmW0
ミーンミーンミーン・・・

ここは田舎のとある家。
セミの鳴き声が今日も響く・・・

(;^ω^)「あちぃお・・・」

彼の名は内藤ホライゾン。通称ブーンだ。
今日は夏休みということで祖母の家に遊びに来ている。


J('ー`)し「ブーン、ちょっと買い物行ってくるから留守番頼むよー。」
( ^ω^)「わかったおー。」

そういいつつ、ブーンは昼寝の準備を始めている。
日のあたる縁側に扇風機と枕があればブーンにとっては絶好の昼寝スポットである。

ブーンは縁側に寝転び、そのまま寝てしまった。




数分後、けたたましいクラクションで目を覚ました。

4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 22:07:09.04 ID:+uCPfHmW0
ブーッブーッ!

( ^ω^)「うるさいお!人が気持ちよく寝てるのに起こすなお!」

けたたましいクラクション。ブーンは怒鳴ってみるが、一行に鳴り止む気配はない。
それどころか、さらにうるさくなってくる。

ブーッブーッ!

町人A「うわぁっ!何だこの暴走車は!」
町人B「きゃああああっ!ぶつかる!」


ドカァァァッ!

町人C「ひ・・・人が撥ねられたぞ!」


( ^ω^)「・・・・!?人が撥ねられた・・・!?」

クラクションに混ざり聞こえてくる人の悲鳴。
鈍感なブーンにも危機感が感じられてきた。

ブーッブーッ!

クラクションはさらに近づく。

11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 22:14:05.54 ID:+uCPfHmW0
( ^ω^)「な・・・なんだお!?」

ブーンの祖母の家は十字路の突き当たりだ。
十字路を曲がって、大型トラックが猛スピードで向かってくる。
トラックのボンネットはへこみ、血が付いていた。

(;^ω^)「や、やばいお!早く逃げないと・・・」

おろおろしつつも立ち上がったブーンだが、トラックはすぐそこまで来ていた。

トラックは庭の垣根を踏み倒し、家に突撃してきた。

(;^ω^)「う・・・・うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」





ゴシャァァァァァン・・・・




ブーンもろとも、家は半壊した。

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 22:22:43.54 ID:+uCPfHmW0
ここは・・・どこだろう?
気がつくと、川の真ん中に突っ立っていた。

さらさらと流れる川。
あたりには霧のようなものがたちこめている。

岸がうっすらと見える・・・
片方の岸には何も見えないが、もう片方の岸にはなにやら花畑のようなものがみえる・・・

川゚−゚)「・・・気がついたか?」
( ^ω^)「ど、どちらさんだお!?」

目の前にはいつの間にか美しい女性が立っていた。
真っ黒なローブと、真っ黒な髪。しかし肌は真っ白だ。

川゚−゚)「私は死神、クー。」
( ^ω^)「し・・・死神!?」

死神・・・川・・・花畑・・・
まさかここは・・・

川゚−゚)「ようやく気がついたようだな。ここは三途の川。おまえはすでに死んでいる。」

17 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 22:32:18.23 ID:+uCPfHmW0
川゚−゚)「死因はトラックに撥ねられ即死。まぁ、運が悪かったということだ・・・」
( ;ω;)「そんな・・・そんなのウソだお!これは悪い夢だお!」
川゚−゚)「認める認めないはお前の勝手。お前みたいなヤツは星の数ほど見てきたからな・・・」

頬をつねろうとするが、スカッと手が頬をすり抜けてしまった。
これでは夢かどうか確かめられないじゃないか。

川゚−゚)「とにかく、お前はこれから3つの選択が与えられるわけだが―・・・」

そんなのどうでもいい。もう死んでしまったんだから。
もう、どうでもいい・・・・

川゚−゚)「一つ目は、天国に行き、転生するか―・・・」

天国か・・・いいところなのだろうか。ジーチャンもいるのかな・・・

川゚−゚)「二つ目は、現世へ魂のまま逆戻りか―・・・」

幽霊か・・・みんなに気づかれないんだろうか。
一人ぼっちはイヤだな・・・

川゚−゚)「三つ目は、生き返るためのテストを受け、蘇生するかだ。」


( ^ω^)「!!!!!!!!11」

20 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 22:43:37.75 ID:+uCPfHmW0
( ^ω^)「て・・・テスト!?そんなのあるのかお!?」
川゚−゚)「ああ、ある。病死でなく、さらに大罪を犯したわけでなければ、誰でも受けられる。」
( ^ω^)「で・・・合格したら生き返られるのかお!?」
川゚−゚)「ああ。ただし、失格したら未来永劫現世を魂のままさまようんだな。」
( ^ω^)「ええ!?マジかお!」
川゚−゚)「マジだ。イヤなら天国でさっさと転生しろ。」

どうしよう。永久に一人ぼっちなんてイヤだ。
しかし、まだ生きたい。事故で死亡なんて冗談じゃない。

川゚−゚)「私はどちらでもかまわん。だが、これはお前の生きたいという強い意志を確かめている訳でもある。」
川゚−゚)「未来永劫幽霊はマジだがな。」

ドクオ・・・ツン・・・・ショボン・・・カーチャン・・・

また、みんなに会いたい。

( ^ω^)「・・・やりますお!」
川゚ー゚)「よし、なら開始だ。」



パチン。クーが指を鳴らした。

24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 22:48:52.08 ID:+uCPfHmW0
あたりは分厚い壁で仕切られている。
これは・・・迷路か?

川゚−゚)「そこは巨大迷路だ。お前には5分でここから脱出してもらう。」
( ^ω^)「え!?5分って・・・」
川゚−゚)「さぁ、始め!」


とりあえず適当に走る。
行き止まり。
さっと踵を返し、進む。
行き止まり。

川゚−゚)「後4分。」

( ^ω^)「や・・・やばいお・・・」

27 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 22:55:41.57 ID:+uCPfHmW0
川゚−゚)「あと2分・・・」

やばい。まったく進まない。難易度高すぎだぞここ・・・
どうしよう。後二分だよ。120秒だよ。
そもそもこの壁がいけないんだよ。この分厚い壁を破壊できたら・・・

( ^ω^)「壁・・・?」
( ^ω^)「そうだお!よじ登って壁の上からゴールの位置を把握してやるお!」

幸い、壁はそれほど高くない。
登れそうだ。

( ^ω^)「フヒヒwwwwwやっぱりブーンは天才だおwwwwww」

上によじ登った。
辺りを見回す。

迷路は予想以上に広かった。
さて、出口出口・・・




ない。出口がどこにもない。
階段のようなものすら見つからない。
壁の上でブーンは呆然としてしまった。

川゚−゚)「あと1分・・・」

30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 23:02:44.33 ID:+uCPfHmW0
なぜないんだ。
ないはずがない。
ブーンは大慌て出口を探す。

川゚−゚)「あと三十秒・・・」

( ^ω^)「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

もうヤケだ。
ブーンはヤケになって迷路を走りまくった。

川゚−゚)「24・・・23・・・22・・・」

ヤケになって迷路を迷走するブーン。
そして・・・行き止まりの壁にぶつかった。


川゚−゚)「19・・・18・・・17・・・」


( ^ω^)「いてて・・・!?」

ひび割れた壁にみるみる穴が開き、空洞になった。
ブーンは中に入っていく・・・

川゚−゚)「13・・・12・・・11・・・」
川゚−゚)「残り十秒でクリアか・・・」

34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 23:10:00.41 ID:+uCPfHmW0
川゚ー゚)「やぁ、おめでとう。合格だ。」

洞窟の先にはクーがいた。
心なしか少し笑ってるような・・・

( ^ω^)「ご・・・合格なのかお!?」
川゚ー゚)「人間、追い詰められたらいっそのことヤケになって突っ走ってみるのも手だ。」
川゚ー゚)「追い詰められて、そこであきらめてしまうような人間は失格、ということだ。」

( ^ω^)「よ・・・よかったお・・・これで現世に戻れるのかお!?」
川゚−゚)「甘ったれるな。さて、次の試験だ。」
( ^ω^)「え、まだあるn」


ブーンが言い終わる前に、クーが指を鳴らした。

37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 23:19:18.43 ID:+uCPfHmW0
ここは・・・なんだろう?
白い空間。ただ、白い。

そして、向こうにいたのは・・・・


( ^ω^ )「こんにちはだおwww」
(;^ω^)「!?」


川゚−゚)「そこにいるのは、お前の分身。ドッペルゲンガーだ。」
(;^ω^)「なんだおそれ!?」
( ^ω^ )「さっさと武器をとれお。」
川゚−゚)「今から、そいつと戦ってもらう。足元にある槍をとれ。」
( ^ω^)「・・・。これかお・・・」

いたって普通の槍だ。
矛は鉄製、柄は銀色だ。

( ^ω^ )「さぁ、死んでもらうお。」

分身は、柄の赤い剣を構えていた。

41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 23:25:43.54 ID:+uCPfHmW0
キィン!キィン!

矛と刃がぶつかり合う。
実力は・・・互角だろうか。そりゃそうか。分身だし。

(ド^ω^)「さっさと死ねお!」
( ^ω^)「もう死んでるお!」

キィン!カァン!

すかさず槍で突く。だがさっとかわされる。
剣での斬撃を、槍で防ぐ。

(ド^ω^)「しぶといお・・・」
( ^ω^)「お前が言うなお!」

カァン!コォン!

こんな事がもう10分続いた。

(;^ω^)「はぁ、はぁ・・・」
(ド^ω^)「隙ありだお!」


キィィーン!
槍をはじかれてしまった。

42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 23:34:05.10 ID:+uCPfHmW0
(;^ω^)「あわわ・・・」
(ド^ω^)「くらえ!」

剣を振り上げ、切りかかってきた。
パシッ!


( ^ω^)「フヒヒwwww真剣白羽取りだお!ドクオと練習したかいがあったお!」
(ド^ω^)「アホだろ。」

あっさり蹴られた。

( ^ω^)「蹴られることに関しては、ツンにしょっちゅう蹴られてるから慣れてるお!」

すぐに受身を取り、構えなおす。

(ド^ω^)「ええい、早くくたばれ!」
( ^ω^)「みんなにまた会うんだお!」

ブーンの渾身のラリアットがヒットした。
その隙に、剣を奪い、切りつける。


ザシュッ



( ^ω^)「僕の・・・勝ちだお!」

44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 23:38:23.92 ID:+uCPfHmW0
川゚−゚)「おめでとう。二つ目の試練、合格だ。」
( ^ω^)「ヒャッホウだお!」
川゚−゚)「意思の固さがこれで証明された・・・か。あとは・・・」
( ^ω^)「次は何だお!?」
川゚−゚)「まぁ、そうあせるな。すぐ始める。」


パチン。クーが指を鳴らした。

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 23:45:57.62 ID:+uCPfHmW0
川゚−゚)今から、お前の一番辛い思い出をもう一度体験させる。過去から逃げるなよ?」
( ^ω^)「ジーチャンのことかお?あれは辛かったお・・・」
川゚−゚)「違う。おまえはどうやらあまりの辛さに記憶を封印してしまっているようだ・・・」
( ^ω^)「記憶を・・・封印?」
川゚−゚)「まぁ、早く始めるぞ。」





ここは?人の声が聞こえる・・・・
小さな子供たちがはしゃいでいる・・・
学校だ!

【VIP小学校】

そんな札が校門に立てかけてある。
そうだ、ここは僕が入学した小学校だ・・・・

48 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 23:51:39.06 ID:+uCPfHmW0
そこに、一人の小学生が歩いてきた。

( ^ω^)「今日も勉強頑張るお!」

小学校時代の自分だった。
話しかけてみるが、反応しない。
触ってみたら、すり抜けた。

ふと、そうだ自分は死んでたんだなぁ、とすごくむなしくなった。


ふらふらと、子供の自分について学校へ入っていく。
キーンコーンカーンコーン・・・・

懐かしいチャイムだ。


【3−4】


ガララッ!

( ^ω^)「みんなおはようだお!」

49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/14(月) 23:57:02.61 ID:+uCPfHmW0
すでに教室にいた生徒たちが、一斉にこっちを見る。
しかし、なーんだ、といった感じで、さーっと視線を元に戻す。
これはやられる側にとっては朝っぱらからかなりやる気をそがれる行為だ。

しかしブーンは気にしなかった。

( ^ω^)「さてさて、昼寝するお!」

朝っぱらから教室で昼寝とは、昔から変わってないな・・・
そんなことを考えていると、先生が教室に入ってきた。

( ゚ー゚)「はーい、おはようみんな、きょうは転校生を連れてきたよ!」

生徒たちがざわざわと騒ぎ出す。

53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 00:03:52.74 ID:3dOu/ZSf0
('A`)「ドクオです・・・よろしくお願いします・・・」

顔色の悪いことも、昔から変わっていない。
表情も、口調も。いやぁ、懐かしい。

先生の、仲良くしてあげてね、というお決まりな台詞と共に、生徒のざわざわはピークに達した。


休み時間


( ^ω^)「元気かお?」
('A`)「え?あ、ああ・・・・」

いきなり話しかける。
ドクオはかなり驚いた様子。


( ^ω^)「外で遊ぼうお!」
('A`)「う、うん・・・・」

そうだ。これがドクオとの始めての出会いだ。
このあと、なんだかんだで友達になったんだった・・・・



そう思った瞬間、景色が変わった。

58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 00:12:19.09 ID:3dOu/ZSf0
ここは・・・花畑?
まさか・・・天国にきちゃったんじゃ・・・・

ξ ゚听)ξ「おかしいな・・・見つからない・・・」


・・・ツン!?
ということは、ここも僕の記憶の中なのか?

( ^ω^)「何探してるんだお?」


また出た。少年時代の僕だ。
今度は・・・・中学生ぐらいか。

ξ ゚听)ξ「はぁ?あんたには関係ないでしょ?」
( ^ω^)「あ・・・迷惑ならいいお・・・」
ξ ゚听)ξ「分かったわよ・・・あたしはね、ヘアピンを探してるのよ。あんたも探して。」
( ^ω^)「これのことかお?」
ξ ゚听)ξ「そう、それよ!どこにあったの?」
( ^ω^)「さっき踏んづけちゃったおwwww」



ボコォッ・・・・・

花畑に鈍い音が響いた。

60 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 00:15:27.45 ID:3dOu/ZSf0
そうだ。これがツンに始めて出会ったときのことだ。
殴られたときにも花畑が見えた気がする・・・・

後日、僕とツンは同じ学校だったことが発覚、僕とドクオとツンは友達になった。

そこまで思い出すと、また景色が変わった。

62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 00:24:26.24 ID:3dOu/ZSf0
ここは・・・高校?
そうか、今度は・・・

(´・ω・`)「彼、なかなかいい体してるじゃないか・・・・」

ショボンが見てるのは・・・・

('A`)

ドクオだった。


(´・ω・`)「よし、誘ってみるか・・・」

( ^ω^)「いやぁ、今日も有意義な一日だったお!」
('A`)「何言ってんだ、授業中寝てただけのクセに・・・」
ξ ゚听)ξ「ノートは写させないわよ?」
(´・ω・`)「やぁ。」
('A`)「何だ?」


(´・ω・`)「や  ら  な  い  か?」

('A`)「遠慮しときます」

(´・ω・`)「まぁまぁ、そう言わず・・・」


その後、ドクオは体育倉庫へ連れてかれた。
どうなったかは知らないが、とにかくショボンは今では僕らの友達だ。

66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 00:30:47.24 ID:3dOu/ZSf0
そして、さらに景色が変わる・・・


校門の前だ。
そして、僕らはみんなで並んで歩いている・・・・

 ( ^ω^)川゚-゚)ξ゚-゚)ξ'A`)´・ω・`)

ドクオ、クー、ツン、ショボン。



・・・・クー!?

( ^ω^)「いやぁ、今日も疲れたお!」
('A`)「居眠りしててもつかれるか?」
ξ ゚听)ξ「全くねぇ・・・」
川゚ー゚)「ふふふ・・・」


いつもの光景だ。
そしてそこに・・・・



ブッブー!!
けたたましいクラクションが鳴り響いた。

72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 00:37:08.58 ID:3dOu/ZSf0
けたたましいクラクションとともに悲鳴が聞こえる。
そして大型トラックが僕たちに迫る・・・

(;^ω^)「うわぁぁぁっ、早く逃げるお!」
('A`;)「だ、だめだ、間に合わない!」
ξ;゚听)ξ「きゃああああああああああ!!!」

僕らの全員が死を覚悟した。
しかし・・・

川゚−゚)「死ぬのは一人でいい・・・」

クーがみんなを突き飛ばした。



ドカァァァァッ!



車は、クーを轢き逃げし、犯人は今も

73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 00:39:31.91 ID:3dOu/ZSf0
犯人は今も見つかっていない。

もちろん、クーは即死。
そうか、これか・・・


一番辛い記憶・・・・
すべてを思い出した・・・

再び、景色が変わった。
三途の川にいた。

75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 00:41:55.80 ID:3dOu/ZSf0
川゚−゚)「よく頑張った。」
( ;ω;)「もしかして・・・君は・・・」
川゚−゚)「さて、最後の試験だ。」
( ;ω;)「まってほしいお・・・まだ聞きたいことが・・・」

クーがパチンと指を鳴らした。

76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 00:45:16.16 ID:3dOu/ZSf0
ここは・・・バーチャンの家の縁側・・・?
どこも壊れていない。
どういうことだ?現世に戻ったのか?

ブーッブーッ!
けたたましいクラクション。


まさか・・・これは・・・
ブーンは身構えた。

クラクションと共に、悲鳴。
間違いない。


十字路の向こうから、トラックがやって来た。

78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 00:50:24.71 ID:3dOu/ZSf0
トラックが突進してきた。
その時、気づいた。このトラック、クーをひいたトラックと同じだったことに。

垣根を踏み倒し、トラックが突進してきた。

( ^ω^)「うおおおおおおおおおおお!!!!」

縁側からジャンプ。
フロントガラスに着地し、そのまま荷台を、そして車の向こうまで走り抜けてしまった。
マトリックス級の芸当が、自分が出来るとは思わなかった。
轟音と共に、家は崩れた。



景色が変わった。
三途の川だ。

82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 00:55:26.72 ID:3dOu/ZSf0
川゚−゚)「おめでとう、最後の試験合格だ。」
川゚−゚)「運命を、変える・・・死亡という運命をかえるとは、大したヤツだ!」

( ^ω^)「そんなことより、君は僕の友達、クーだお!?」
川゚−゚)「・・・。」
( ^ω^)「なんで早く成仏しなかったんだお!?」
川;−゚)「みんなに・・・もう一度だけ・・・会いたかった・・・!」
川;−゚)「人は皆、いつか死ぬ。死神になれば、みんなに会えると思ったんだ・・・」

86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 01:00:10.44 ID:3dOu/ZSf0
( ^ω^)「そうだったのかお・・・」
( ^ω^)「みんなも、クーのこと忘れてるはずだお!僕がみんなにクーのことを思い出させてやるお!」
川;−;)「それは・・・不可能だ・・・」
( ^ω^)「お?」
川;−;)「ここのテストのことは・・・現世に帰ったら・・・すべて忘れる・・・」
( ^ω^)「だからなんだお?」
川;−;)「え?」

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 01:04:52.14 ID:3dOu/ZSf0
( ^ω^)「たしかに、テストのことは忘れるかもしれないお。」
( ^ω^)「でも、」

( ^ω^)「クーのことだけは絶対に忘  れ  な  い  お!」

川;−;)「ブーン・・・・!!!」


( ^ω^)「もういくお!みんなにも、クーのこと思い出させてくるお!」

川゚−゚)「ああ・・・次に来るのは、100年後だぞ!」


( ^ω^)「もちろんだお!」



その瞬間、視界が光に包まれた・・・


95 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 01:10:52.75 ID:3dOu/ZSf0
うーん・・・
目が覚めると、バーチャンの家の縁側だった。
どこも異常はない。

J( 'ー`)し「ただいま、ブーン。」
( ^ω^)「あ、おかえりだお!」


その日の夕方、家に帰った。
家の部屋に入ると、なんだか卒業アルバムを見ないといけないような気がしてきた。
机から卒業アルバムを出し、開く。


そこには・・・クーの写真が挟まれていた。


( ^ω^)「クー・・・・!!!」

ブーンはメールでみんなに「今度の水曜日話すことがある、とメールした。」

96 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします :2006/08/15(火) 01:18:54.10 ID:3dOu/ZSf0
そして、水曜日。


(´・ω・`)「やぁブーン、話すことってなんだい?」
ξ ゚听)ξ「くだらないことだったら承知しないわよ!」
('A`)「まぁ、こいつに限ってそんなことはないだろ。」
( ^ω^)「これを見て欲しいお。」
ブーンは、卒業アルバムを見せた。


(´・ω・`)「これは・・・!!」
('A`)「クー・・・!!」
ξ ゚听)ξ「私たち、命の恩人のことを、忘れてたなんて・・・」
( ^ω^)「今からでも遅くないお!クーのブンまで生きるお!」


('A`)「そうだな・・・」
(´・ω・`)「ありがとうブーン、大切なことを思い出せた。」
ξ ゚听)ξ「さて・・・」
( ^ω^)「クーに対して・・・」


黙                祷!


川゚ー゚)「ふっ・・・がんばれよ・・・」



おしまい


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