('A`)がコンビニ店員になったようです。
47 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:20:15.98 ID:k0FfrX7o0

 ――――――ξ゚听)ξ「6よ!」―――――――


俺とブーンは、自転車の二人乗りでラウンジ通りへと向かう。
(今日は酒を飲んだため、麻子はお休みだ。)

道行く酔っぱらいをかき分けながら探すこと一時間。
俺達は、ようやくキャバレー「おっぱいうp」を発見した。


キャバレーの看板を見上げ、俺とブーンは立ち止まる。
いざ突撃するとなると、やはり緊張と恐怖で足がすくむものだ。


(;^ω^)「・・・一見すると、健全なキャバレーだお。」

なんだよ、健全なキャバレーって。

( ゚ω゚)「でも、行くお!
    ブーーーーーーン!!」


おい、待て。
作戦も何も無しにいきなりかよ・・・・。

こうなりゃヤケだ。
勢いよく走り出したブーンの後ろを、俺はトボトボとついていった。


48 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:21:16.28 ID:k0FfrX7o0
俺がキャバレーの入り口についた頃には、
ブーンはもう店内に突入していた。

俺が、扉を引いて店内に入ると、
まさにブーンが店員に突っかかっているところだった。


( ´∀`)「お客様、当店は初めてかモナ?」

(#゚ω゚)「ツンは何処だお!!」

( ´∀`)「ツン?
     ああ、ひとみちゃんをご指名ですモナ?」

(#゚ω゚)「ひとみ!? 何言ってんだお、このタレ目!」

(#´∀`)「ああん? お客様、落ち着きやがれモナ!」



雰囲気、最悪です。



49 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:22:09.68 ID:k0FfrX7o0
険悪な店員とブーンの間に割り込み、
最高の営業スマイルで、俺は言う。


('A`;)「すいません、こいつ、酔っていまして・・・。」

(#゚ω゚)「僕は酔ってないお!
    早くツンを出すお!!」

('A`)「黙れ!
   そのひとみちゃんって娘、指名できますかね?」

( ´∀`)「大丈夫ですモナ。
     あちらの席で、少々お待ちくださいモナ。」


このような状況にも慣れているのだろう。
語尾が変な店員は、丁寧な口調に戻ると、俺とブーンを奥の方の席に案内する。

すると、案内されている途中で、ブーンが大声を上げた。


50 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:23:55.44 ID:k0FfrX7o0
( ゚ω゚)「ツン! こんなところで何やっているお!!」

ξ;゚听)ξ「ぶ、ブーン!!
     あんたが何でこんなところにいるのよ!?」

( ゚ω゚)「そんなこと、どうでもいいお!
    早く、こんな店から出るんだお!!」


そう言って、ブーンはツンの手を引っ張る。
しかし、ツンは引っ張るブーンに抵抗する。


ξ゚听)ξ「あ、あたしがどこで働こうと関係ないじゃない!」

( ゚ω゚)「関係あるお!
    ツンがこんな店で働くこと、僕が許しましぇん!」


ブーン。
お前はツンの親父かよ。




51 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:24:49.53 ID:k0FfrX7o0
しかし、ツンがやくざの経営している店で働くことには、俺も反対だ。
理由は・・・・・・言えるかよ。

すると、店の奥から、小柄ではあるが貫禄のある男がやってきた。


( ゚∀゚)「ん〜?
    何、騒いでんの〜?」

( ´∀`)「あ、ジョルジュ支配人。
    このお客様方が、ひとみちゃんにちょっかい出しているんですモナ。」

( ゚∀゚)「それは困りますよ〜、お客さん。」


そう言って、支配人と呼ばれた男は俺とブーンを見た

口調や物腰は柔らかだが、
支配人と呼ばれた男の持つ鋭い眼力を、俺は見逃さなかった。


52 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:25:47.74 ID:k0FfrX7o0
('A`;)「い、いや、違うんですよ。
   俺達は、ひとみちゃんとお話ししたいことがありまして・・・。」

(#゚ω゚)「お前達がやくざ屋さんだって言うことは知っているお!
    そんなところで、幼なじみを働かせるわけには行かないお!」


あー、言っちゃった。

こりゃダメだ。
ブーンのヤツ、完全に切れてしまっている。


53 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:28:01.00 ID:k0FfrX7o0
( ゚∀゚)「嫌だなー、僕たちはやくざなんかじゃありませんよ?」

( ´∀`)「そうだモナ。
    僕たちは、一般的な夜の人間だモナ。」


なんだよ、一般的な夜の人間って。


( ´∀`)「他のお客様の迷惑にもなりますので、
    今日のところは、お引き取り願えませんかモナ?」

(#゚ω゚)「うるさいお! このタレ目!!」

(#´∀`)「・・・・・・ジョルジュさん、やっちまっていいですか?」

( ゚∀゚)「まあまあ。
    お客様、とりあえず事務所の方へ、ご同行願いますかね?」


まずい。
どう見ても死亡フラグです。

人生\(^o^)/オワタ


54 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:30:02.17 ID:k0FfrX7o0
そのとき、俺の頭の中のスイッチが入った。

このスイッチは、空手をやっていた頃、
ショボン先輩の指導(バイオレンスな意味で)から逃れるために、
四苦八苦しているうちにできたスイッチだ。

このスイッチが入ると、俺は、途端に冷静になる。
俺は、店内を見回した。


今、俺達が立っている場所は、店内のちょうど中心。
外に出られる場所は、入り口のみ。

俺達の目の前には、支配人と、語尾がおかしい店員の二人。
店の入り口には、別の店員が一人。
入り口の扉は、押せば開く造り。

そして、ブーンはツンの手を握っている。



55 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:31:35.45 ID:k0FfrX7o0
('A`;)「ブーン!
   ツンを連れて、入り口に向かって走れ!!」

( ゚ω゚)「把握した!!」

;゚听)ξ「きゃっ!!」


そう言うと同時に、俺は目の前の支配人と店員に向かって、目つぶしを投げつける。


(;´∀`)「目がぁぁぁ・・・・目がぁぁぁぁぁぁ!!」

(;゚∀゚)「・・・・・・ちっ!」


語尾がおかしい店員の方は、目に直撃して、ムスカと化した。
一方、支配人の方には避けられてしまった。

しかし、支配人が避けることにより、入り口への道が出来た。

その道を通り、俺達は入り口に向かって走る。
しかし、そこには別の店員が一人、立ちふさがっている。


56 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:32:55.72 ID:k0FfrX7o0
( ,,゚Д゚)「生きて帰れると思うなよゴルァ!!」


声がでかい。
鼓膜が破れそうだ。

しかし、そいつは声だけでなく体も大きくて、とっても強そうだ。
俺とブーンでは、倒すことはおろか、動かすことすら出来そうにない。


(#゚∀゚)「おい、ギコ!!
    逃がすんじゃねぇぞ!!」


支配人の怒鳴り声が、店内に響く。
こいつ、とうとう本性を現しやがった・・・。
しかし、あのうるさい店員さえ何とか出来れば逃げ切れそうだ。


どうする?

どうすんのよ、俺!?


60 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:38:37.80 ID:k0FfrX7o0
俺は、入り口までのわずかな距離を走りながら、あたりに目をやる。
すると、テーブルの上に置かれたあるものが目に入った。


・・・酒瓶。


おそらく、客が注文したものだろう。
そのお客には悪いが、拝借させていただく。


('A`)「ブーン、ツン、しゃがめ!」

( ゚ω゚)「把握した!!」

;゚听)ξ「もう、何がなんだか・・・・。」


俺は、その酒瓶をつかむと、うるさい店員に向かって投げつけた。

二人に当たるなよ!!


61 名前:78 ◆pP.8LqKfPo :2006/09/08(金) 20:39:47.56 ID:k0FfrX7o0
( ;,,゚Д゚)「ご、ゴルァ!」


うるさい店員は、俺の投げた瓶を、
床に伏せて左に転がりながら避けた。

瓶は、入り口の扉に当たると、鈍い音を立てて割れた。

間髪入れずに、床に伏せたそいつの頭を、ブーンが思いっきり蹴り上げる。
その間に俺は、体当たりをするくらいの勢いで、扉を開く。


('A`;)「ブーン、ツン、急げ!!」

( ゚ω゚)「おk!!」

;゚听)ξ「何で、こんなことになるのよ!」


そう言いながらも、ツンはブーンに大人しく従い、
俺達三人は、無事に店外に出た。



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