( ^ω^) はあそびにんのようです
29 名前:レーベ〜いざないの洞窟 :2006/08/21(月) 03:55:31.53 ID:ziLip3Gb0
( ゜ω゜) 「・・・・・・・・・・」
( ゚Д゚) 「……遅かったか……」

( ゜ω゜) 「う・・・・うおおおおおおおお!!」

 村は、燃えていた。
 赤々と煮えた炎がとぐろを巻き、広場も、道具屋も、物見櫓をも巻き込んではしゃぎ立つ。
 村の中を縦横に駆けるのは、村人ではなく、異形の群れ。
 平和だったレーベは辛酸に舐められ、無残にもその形を変えていた。

( ;ω;) 「うおっ、、 ううっ、、 カーチャン……」
( ゚Д゚) 「待て、おかしいぞ。死体の数が少なすぎる」
( ;ω;) 「……カーチャン……!! カーチャン!!」
( ゚Д゚) 「ッ、待てって言ってんだろ!!」
( ;ω;) 「離すお!!カーチャンが待ってるんだお!!」
( ゚Д゚) 「チッ… 気づかれたッ!」

 少年は、腕の中で暴れていたブーンを思い切り突き飛ばした。

( ゜ω゜) 「あいhらgじfhjふぁじゃ」


30 名前:レーベ〜いざないの洞窟 :2006/08/21(月) 03:56:23.12 ID:ziLip3Gb0
(;^ω^) 「あ、あんた何してくれますかだお!!燃えてるお!!」

 燃え盛る櫓に突っ込んだブーンは、かすり傷を追いながらも抗議する。
 が、彼の目に映ったのは、魔物に囲まれた少年の姿だった。

( ^ω^) 「・・・・・・・・・・・・・」 
( ^ω^) 「ここで僕が足手まといになって、あの子が死ぬのはあまりにもかわいそうだお!!」
( ^ω^) 「逃げるお」

 加勢は、できそうもなかった。



32 名前:レーベ〜いざないの洞窟 :2006/08/21(月) 03:56:57.60 ID:ziLip3Gb0
 その時である。

( ^ω^) 「ふ、ふおおっ!!」

 ブーンの傍を、炎を纏った槍が走りぬけた。
 矢のように放たれた凶器が大アリクイの背へと突き立つ。
 絶叫。
 統制などない魔物達が、一斉にブーンへと振り向いた。

( ゜ω゜) 「僕じゃないお!!僕じゃないお!!!」

 新たな獲物を見つけた魔物達が分散し、数匹がこちらへと向かってきた。
 尻餅をついたまま動けないブーンへ、青いゼリーにも似た魔物が飛び掛り――

( ゜ω゜) 「アッーーーーーーーーー!!!」



33 名前:レーベ〜いざないの洞窟 :2006/08/21(月) 03:57:47.14 ID:ziLip3Gb0
 両断され、地に落ちる。

?「――…残念だったな」

 耳元で、瓦礫を踏みしめる音。

?「私だよ」

 恐る恐る目をあけたブーンは、走り出した影の後姿しか見ることは出来なかった。


37 名前:レーベ〜いざないの洞窟 :2006/08/21(月) 04:03:47.61 ID:ziLip3Gb0
( ゚Д゚) 「加勢かッ!ありがたいぜゴルァ」 
?「村人は海沿いの洞窟に非難している!この村には留まる必要は無い、行くぞ!」

 少年にすら圧倒されていたブーンは、その戦士をどう表現していいのかわからなかった。
 特別な動きはない。ただ歩き、そして振り向く。それだけで、魔物が倒れていく。
 一呼吸で少年を救い出すと、呆然としているブーンの腕を取り、叫んだ。走れと。

?「行き先は、ロマリアか!少年!」
( ゚Д゚) 「……ああ!東の果てに、泉があると――」

 魔物に襲われる事もなく、主人の帰りを待っていた馬達に、二人は飛び乗った。
 当然のようにブーンを引き上げようとする戦士に、泡を食ってブーンは叫ぶ。


38 名前:レーベ〜いざないの洞窟 :2006/08/21(月) 04:07:50.26 ID:ziLip3Gb0
( ^ω^) 「待ってくださいお!!僕はロマリアなんか行きたくないお!!カーチャンが…」
?「今から洞窟に行けば、魔物を誘う事になる!」
(:^ω^) 「!!!!!」
?「村の子よ。私たちといた方が安全だ。どうしてもと言うなら止めはしない。
  が、君の行動に、村人と君自身の命が掛かっている事を忘れるな」 
( ^ω^) 「・・・・・・行きますお!!」
?「よし―… いい子だ」

 二頭の馬が草原を滑り出した。
 戦士の腰に捕まりながら、ブーンは、胸をせりあがる思いで押しつぶされそうだった。

( ^ω^) (この人・・・・・・・ 女だお!!女の人にだきついてるおwwwwwwwうはwwwww)

 勃起、しそうだった。


39 名前:レーベ〜いざないの洞窟 :2006/08/21(月) 04:10:30.19 ID:ziLip3Gb0

 うろつく魔物をかわし、山岳を抜ける頃には、既に日が高くなっていた。
 道中の会話によると、黒髪の少年はギコ。アリアハンの出らしい。
 女剣士は名をクーと言い、自身を傭兵と告げた。

( ^ω^) 「……なんで魔物が……」
川゚−゚) 「最近、各地で魔物の動きが活発になっている。オルテガ殿の活躍から10年、
      異形どもも傷が癒えてきたと言うことかもな」
( ゚Д゚) 「・・・・・・・・・・・・」

 ギコが口をつぐむ。

( ^ω^) 「どうしたんだお?ギコ、オルテガ様の事、あんま良く思ってないみたいだお」
( ゚Д゚) 「……うっせーな、黙ってろゴルァ。好き嫌いぐらい勝手にさせろ」
( ^ω^) 「よくないお!!オルテガ様は英雄だお!!」

 ブーンの頬に熱い衝撃が走った。
 殴られたのだ。


40 名前:レーベ〜いざないの洞窟 :2006/08/21(月) 04:13:37.66 ID:ziLip3Gb0
( ゜ω゜) 「なにするんだお!!なにするんだお!!」
( ゚Д゚) 「ベラベラ下らない事喋ってるからだろゴルァッ!!」

川゚−゚) 「……よさないか、二人とも! ほら、あの祠だ……」

 ひやりとしたクーの声色に、二人は不承不承口をつぐむ。

( ^ω^) (…クーは一体、何者なんだお?)

 ブーンはわずかな疑念を込めて、クーを盗み見た。
 アリアハンのものではない着衣。
 素人のブーンが見てもわかる業物の剣。
 広い額には冷智と意思があらわれ、切れ長の目に惨苦を超越した凪の穏やかさが漂う。
 どこまでも真っ直ぐな黒髪は肩の上で切りそろえられ、陽の光で深い緑にも色を変える。
 そこに、すさまじいまでの剣の腕だ。
 神速の太刀で魔物を切り伏せる姿は、一介の傭兵とは思えない。
 何故あの時レーベにいたのかを問うても、シニカルな笑みに交わされるので、
いつしかブーンは考えるのをやめた。


41 名前:レーベ〜いざないの洞窟 :2006/08/21(月) 04:16:25.42 ID:ziLip3Gb0
( ^ω^) (まあいいお。美人ということにはかわりがないお)
( ゚Д゚) 「……あれを超えればロマリアか」 

 ぼんやりとクーを視姦するブーンを尻目に、ギコが厳しい表情で前方を見る。
 草原の先。巨大な岩山を背に抱き、その祠はひっそりとたたずんでいた。

( ^ω^) (わからないお・・・なんでロマリアに行くんだお。避難かお?
       それにアイツ、むちゃくちゃ切れやすいお。係わり合いになりたくなかったお)

 不安を抱くブーン、むっつりとした少年、謎の女戦士。
 それぞれの思惑を秘めながら、一行は、祠の入り口を潜った――




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