( ^ω^)ブーンは目覚まし時計のようです
- 175 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 14:51:53.43 ID:qSGxwr3v0
- ( ´_ゝ`)「さてと、さっさと仕事にかかるか」
男はそう言うと、部屋の中を丹念に調べ始めた。
(;^ω^)(こいつなんなんだお?)
('A`)(ツンちゃんの彼氏か・・・・?)
(´・ω・`)「おーい! 僕はここですよ! 早く新しいレンズと換えてくれ!」
川*゚ -゚)(人間なぞに我々の言葉は通じないのに・・・)
- 176 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 14:53:34.30 ID:qSGxwr3v0
- ( ´_ゝ`)「ん? やけにカチカチと音のうるさい腕時計だな」
男は腕時計を手に取ると、真剣な顔つきで調べ始めた。
( ´_ゝ`)「ダメだ、キズがついてると買い取ってくれない」
男は腕時計を元あった場所に戻し、今度はタンスの中を物色し始めた。
(;^ω^)「こ、こいつ泥棒だお!」
(;'A`)「ま、まじで・・・」
(´;ω;`)「みんな僕のことキズものって言う・・・ひどいや・・・」
川*゚ -゚)「泣いてる場合じゃないぞ」
- 177 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 14:54:32.41 ID:qSGxwr3v0
- (;'A`)「お、おい目覚まし時計、ベル鳴らせ・・びっくりして逃げていくかもしれん」
川*゚ -゚)「どこの童話の話だ」
(;^ω^)「わ、わかったお! やってみるお!」
( ´_ゝ`)(この部屋の時計はやけに音がでかいな・・・落ち着かん・・・)
( ^ω^)「ジリリリリリリリリ!!!」
(;´_ゝ`)「うわっ!」
- 178 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 14:55:23.07 ID:qSGxwr3v0
- 男は肩をびくっと震わせ、目覚まし時計のほうを向いた。
( ´_ゝ`)「・・・セットされてた目覚まし時計が鳴ったのか・・・びびらせやがって」
男は胸をなでおろすと、目覚まし時計を手に取り、停止ボタンを押した。
( ^ω^)「まだだお!ジリリリリリリリ!!!!」
( ´_ゝ`)「あれ? おかしいな。止めるのこのボタンだよな」
( ^ω^)「ジリリリリリリリ!!!!」
( ´_ゝ`)「壊れてんのか・・・・?」
( ^ω^)「ジリリリリリリリリ!!!」
( ´_ゝ`)「こううるさくっちゃ、仕事ができん」
- 179 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 14:56:05.74 ID:qSGxwr3v0
- 男は目覚まし時計をひっくり返すと、電池が入っているフタを外そうとした。
(;^ω^)「あうっ!電池だけは!電池だけはカンベンしてくれお!」
目覚まし時計はフタを取られまいと、必死に踏ん張った。
(;'A`)「やばいぞ・・・どうすればいいんだ・・・!」
(´・ω・`)「あいつ・・・さては泥棒だな!」
川*゚ -゚)(気づくの遅すぎ)
- 180 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 14:56:46.84 ID:qSGxwr3v0
- 目覚まし時計の奮闘もむなしく、フタは外され、男の手が乾電池に伸びる。
(;^ω^)「いやああああああ!!!!らめええええ!!!」
(;'A`)「あああ!!目覚まし時計いいい!!!」
(´・ω・`)「やめろおおお!!!」
川*゚ -゚)「仕方ない」
砂時計はそうつぶやくと、自分の中の砂を男めがけて、一気に噴射した。
- 181 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 14:57:14.86 ID:qSGxwr3v0
- (;´_ゝ`)「イデェ!!」
砂は勢いよく飛び、男の目に直撃した。
男はたまらず目を押さえてうずくまる。
( ^ω^)「助かったお!」
('A`)「すげえ!!」
(´・ω・`)「グッジョブ!!!」
- 182 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 14:57:58.24 ID:qSGxwr3v0
- 川*゚ -゚)「ベルを思い切り鳴らせ」
( ^ω^)「了解だお! ジリリリリリリリリリ!!!!!!!!!」
(;'A`)「うお!これは最大級にうるさいぜ・・・部屋が震える」
(;´・ω・`)「ネジがゆるみそうだ・・・・」
- 183 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 14:58:56.73 ID:qSGxwr3v0
- そのころ、隣の住人ニダーはベッドに寝転びながら、ゲームに夢中になっていた。
が、壁を通り越して、ベルの音が響いてくる。
<#ヽ`∀´>「また隣がうるさいニダ・・・しかも昨日より音が格段にでかいニダ・・・もうあったま来たニダ・・・」
ニダーはそう言うと、部屋を飛び出し、ツンの玄関の前まで行って、ドアをドンドンと叩いた。
<#ヽ`∀´>「おいこら!昨日注意ばっかなのにうっさいニダよ!嫌がらせニダか!」
ニダーは怒りをこめ、思い切りドアを叩く。
- 184 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 14:59:25.96 ID:qSGxwr3v0
- ('A`)「お・・?こんなときに隣のやつが・・・」
(´・ω・`)「グットタイミング!!」
川*゚ -゚)「よし、うまくいったぞ」
( ^ω^)「ジリリリリリリリ!!!!!」」
(;´_ゝ`)「やべっ、誰かきた!!ずらかるか!」
男は素早い動作でベランダへ走ると、そこから飛び降り、逃げていった。
- 185 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 14:59:52.26 ID:qSGxwr3v0
- ('A`)「ふう・・・助かったな」
(´・ω・`)「撃退した!」
川*゚ -゚)「やれやれ」
( ^ω^)「ジリリリリリリリリリリ!!!!!」
<#ヽ`∀´>「やいコラ!!とっとと出てきて謝罪するニダよ!!」
- 186 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 15:00:20.75 ID:qSGxwr3v0
- ('A`)「おい、目覚まし時計、もういいぜ・・・」
(´・ω・`)「隣の奴さらにファビョっちゃうよ」
川*゚ -゚)「それはそれで面白いが、もう止めていいぞ」
(;^ω^)「ジリリリリリリリ!!!あれ!?ジリリリリリリ!!!」
<#ヽ`∀´>「のああああ!!!コケにしくさってええええ!!」
- 187 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 15:00:40.59 ID:qSGxwr3v0
- ('A`)「どうした?」
(;^ω^)「ジリリリリリ!!!止まんないお!!ジリリリリリリ!!!」
(´・ω・`)「まいったね・・・」
川*゚ -゚)「力を解放しすぎてイカれたか・・・?」
- 189 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 15:02:02.48 ID:qSGxwr3v0
- (;^ω^)「どうしたらジリリリリリリ!!!いいお!?このままだと電池きれちゃうお!!!ジリリリリ!!」
<#ヽ`∀´>「ファビョーン!!!!ファビョーン!!!!」
(;'A`)「あいつドアを壊しかねないぞ・・・」
(´・ω・`)「・・・目覚まし時計、裏ブタを外せるかい?」
(;^ω^)「できるお!!ジリリリリリリ!!!」
目覚まし時計は力を背中に集中してネジを外すと、裏フタを開けた。
- 190 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 15:02:46.63 ID:qSGxwr3v0
- ('A`)「お・・・俺ら体の中ってこんな風になってるのか・・・歯車がいっぱい・・・」
(´・ω・`)「砂時計、さっきやったよりも正確に砂を飛ばせるかい?」
川*゚ -゚)「朝飯前だ」
( ^ω^)「ジリリリリリリリリ!!!あひい電池が!電池が!」
- 191 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 15:03:39.17 ID:qSGxwr3v0
- (´・ω・`)「よし・・・砂時計、あの青い小さな歯車と、黄色い歯車の間に、細い棒があるのが見えるか?」
川*゚ -゚)「見える」
(´・ω・`)「あの棒の真ん中を狙って撃ってくれないか。できるだけ、他の部品を傷つけないように」
川*゚ -゚)「よし、いくぞ」
砂時計から一粒の砂が、目にも止まらぬ速さで飛び出し、砂粒は腕時計の指示した部分に正確に当たった。
- 192 名前:1 ◆piEfblYWC. :2006/08/11(金) 15:06:08.46 ID:qSGxwr3v0
- (;^ω^)「アデッ!!!」
('A`)「おっ!止まった!」
(´・ω・`)「目覚まし時計、どうだい?」
( ^ω^)「止まったお!ありがとだお!」
川*゚ -゚)「やれやれ。おかげで17秒分もの砂を使ってしまった・・・」
<#ヽ`∀´>「あっ静かになったニダ!でも出てこないなんて、なんて卑怯な奴ニダ!!」
ニダーは最後にドアを思い切り蹴っ飛ばすと、肩をいからせながら自分の部屋へと戻って行った。
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